繊維ニュース 編集部ブログ
2019
31
Oct
「ピラカンサ」
【大阪本社】旧暦では10月4日、七十二候では霜降の次候、霎時施す(しぐれときどきほどこす)時雨が降るようになる頃。ピラカンサの実が赤く色付く頃でもある。
ピラカンサには、幾つか種類があり、単に「ピラカンサ」と言う場合、欧州南部からアジア南西部に自生するトキワサンザシのことで、最も多く栽培される種類である。トキワサンザシやヒマラヤトキワサンザシ、それらの改良品種を指すこともある。
日本には明治時代におそらく中国から入ってきた。常緑低木で春に開花する花は白色で観賞価値が高く、秋には美しい果実がたわわに実り、葉は濃緑色で光沢がある。よって年間を通して観賞することができる。
果実が美しく、手入れをしなくてもよく育つ。花は小さい5弁の白花で、やや大きめの花序になる。果実は、ややゆがんだ球形で秋に色付く。実の色は赤、黄色。葉は長楕円形の濃緑色で実とのコントラストが美しい。低木のため、成長が非常に早い。写真の木も2~3年のうちに2m㍍ぐらいに成長した。枝には鋭いとげがあり、生け垣などに用いられる。雨の多かった10月、ひときわ鮮やかな赤い実が輝きを放つ。(博)