繊維ニュース 編集部ブログ

2020 11 Nov

デザインは世相を表す

 

【大阪本社】新型コロナウイルス禍でネット通販の業績が伸長したという記事を新聞各紙で見掛けるようになった。一方、デザインの分野でもネットからトレンドが生まれている。

 画像はタオル卸の日繊商工が発表した21春夏企画の一つ。いちご柄を前面に推しているタオルを目に留め、ピンときた人がいるだろうか。

 こなければインスタグラムで「ストロベリードレス」を検索すれば、その理由が分かる。仕掛け人はニューヨークで活動するデザイナーのリリカ・マトシ。昨年レッドカーペットでいちご柄のドレスを着用したスターはメディアで悪趣味とさえ言われた。

 ところが今年は新型コロナ禍で一転。インフルエンサーを中心に共感を呼び、会員制交流サイト(SNS)で写真や動画、イラストが氾濫した。

 SNSを使いこなしている人が読んだら、何をいまさらと言うかも知れないが、いちご柄がタオルに採用される背景を知ると、日用品まで現実逃避したくなるほど現状はシビアということを突き付けられる。(和)