繊維ニュース 編集部ブログ

2025 12 Dec

ぬれた寝袋の中で考えた

 【上海支局】先週末、浙江省安吉の山間部で冬キャンプを楽しんだ。澄んだ空気に癒やされる一方、素材開発のヒントも得た。それは「結露しないテント素材」だ。今回使用した軽量合繊テントは携帯性に優れ、設営も容易だった。しかし、夜半に気温が氷点下近くまで下がると内側の結露が一気に進み、明け方には寝袋まで湿っていた。冬用に綿素材が支持される理由を身をもって理解した。とはいえ、綿には重量という難点がある。もし結露を抑えつつ、軽さと耐候性を両立した合繊素材の冬用テントが登場すれば、市場性は大きいはず。ただ、その実現には高い技術的なハードルが存在しそうだ。(祐)