繊維ニュース 編集部ブログ

2019 11 Dec

海外縫製でも高価格?

 

【中国・四国支社】ハイミセス用パンツ(通称・モンスラ)29003900円。自社ブランドのパンツ7900円~1万円前後。よく目にする価格設定だが、あるレディースパンツ製造卸は違う。前者が国内縫製、後者が海外縫製で、人件費などを考慮すると後者が安くなると見えるが、価格が逆転している。

 レディースパンツ製造卸の大盛センイ(広島県府中市)は、3040歳代向けの自社ブランド「パンツのソムリエ」を2017年から始め、こうした価格を設定している。

 価格逆転の理由はこうだ。脇やウエストを縫うだけのモンスラに比べ、パンツのソムリエはベルトループやファスナー、玉縁ポケットなど加工に工夫を凝らしているから。

 素材は両者とも尾州産など国産の質の良い糸・生地を使っており、素材の面が価格差に影響することはないが。高橋明利専務取締役新規事業開発部リーダーは「国内は設備によって加工やデザインが制限されることもある。自由度を求めて海外縫製を選ぶ」と話す。

 商品企画にもよるが、一概に国内縫製は高い、海外縫製は安いと言えないことを教えられた。(小)