繊維ニュース 編集部ブログ

2019 10 Dec

長崎で出会った個性あふれる書店

【東京本社】世間にも年の瀬の雰囲気が漂い始めたので、今年訪れた印象深い場所を紹介したい。

 「ブック・ウィズ・ソファ バタフライ・エフェクト」は、長崎市のオランダ通りにある書店だが、他の書店とはいささか趣が異なる。「変てこな本のセレクトショップ」を標榜し、店主の古屋桂子さんが自ら読んで面白いと感じた本を集めているので、品ぞろえはかなり独特だ。筆者が訪れた夏の終わりごろは、店内に「ライ麦畑でつかまえて」で有名なJ・D・サリンジャーを特集したコーナーが設けられていた。さらに、「家畜人ヤプー」とその関連本をそろえたスペースまであったのには驚かされた。家畜人ヤプーですよ…。

 しかし、決して敷居が高いわけではなく、カフェの機能もあるため店内は誰もが気軽に立ち寄れる空気に満ちている。何より、店主の「本を媒介にして人が出会う場所にしたい」という強い思いが伝わってくる。実際、本好きでなくても参加できる読書イベントを積極的に開催している。

 観光に疲れたら、こうした店で小休止するのも、また旅の一興。長崎を訪れた際には、ぜひ立ち寄ってみてほしい。(強)