繊維ニュース 編集部ブログ
2017
19
Dec
株価急騰
【大阪本社】100周年を迎えたオーミケンシの株価が今月上旬跳ね上がった。過去1年間は1株当たり60~90円の間を行きつ戻りつしていたが、12月11日の後場で急上昇、12日には一時の倍、180円を突破した。2日連続のストップ高だった。
11月の展示会を拝見したが新しいものが充実しており、開発に力が入っていると感じた。アトピーの方に優しいメディカル商材の研究もさることながら主力の繊維分野で商品が一層充実したという印象を受けた。
その一端を紹介するとまずは、女性の肌のケアをサポートする植物オイルを練り込んだレーヨン。アボカド、ヒマワリ、紅椿の各オイルを練り込み、エイジングケアや美肌効果をアピールする。
さらに植物由来のインナー用の後加工「温故知新」シリーズも発表した。昔から健康にいいとされてきたヘチマ、ヨモギ、小豆の成分を生地に加工した。やはりスキンケアでの効果がうたう。
もう一つ。特殊な染料を使うことで温度変化により色が変わるというプリントだ。実際に色がどのように変わるかを実験で見せてもらったが、なかなか変化はドラマチック。花柄のクッションにドライヤーを近づけるとみるみるうちに柄が白くなった。応用すれば最適な温度で美しい柄になるインテリア製品も可能という。
前期に赤字のブラジル事業から撤退し、損失に歯止めをかけた。創業一世紀の今年は“負の遺産を整理し、まさに反転攻勢に出るという再スタートの1年という位置づけだろう。株価の急上昇もうなづけるだけの前向きな要素がたくさんある。
(学)