繊維ニュース 編集部ブログ
2020
01
Jul
恐るべき手作り需要
【大阪本社】最近、「繊維ニュース」では連日のように布マスクに関する記事が載っている。取材先でもマスク需要の話題が多い。衛生マスクの価格急騰が落ち着きだしたので、特需はいつまでも続かないとか、もう終わっているとか議論は尽きない。当然、副資材業者に伺っても活発に交わされている。
画像は某社の販売している補正下着用途のリボン。これがヒットアイテムになる可能性を秘めていると、取材中に見せていただいた。
というのは手作りの布マスクが主婦層を中心に人気となり、ゴムひもが不足してしまった。そこで本来、ニット生地を縫い合わせる補強用のウーリースピンが代用品になると評判になり、これも品薄となって取り扱い業者に問い合わせが急増した。どうやらネット検索してたどり着いたらしい。
某社は早速自社EC(電子商取引)サイトでの販売を検討。近くオンラインショッピングモールに登録する計画も立てた。ここまで読めば想像に難くない。かくしてブラジャーを飾っていたリボンは手作りマスクの付属品として、ラインアップと相成った。
これまでB2Bでしか取引がなかった業界にもECの波が来る、と予見していたメディアは数多くある。しかしこんなトントン拍子を聞かされると、一気に加速させた要因が、手作りの布マスクとは誰が想像できただろう。(和)