船橋 芳信
女性服は!
女性のイメージは時代によって大きく変わって行く。
女性自身は、何も変わらないのであるが、現代に於いては、女性の地位が、 社会進出によって、少しずつ変化して行っている。
特に社会での女性の占める地位は、年々高まって行っている。
と同時に彼女等の発言する機会も増えて行っている。
女性の社会進出が増えるに従って、彼らの衣服への変化も、フェミニンさより
社会性を表現するジャケット,スーツの要望が昂まって来るのは、目に見えている。
一般的に、女性は人に見せる事を念頭に服を着飾る。 一方男性は、自分の為に服を着る。
男性の服への依存する感覚は、服を着る事での社会性の表現でもある。 女性の服への考え方が、社会進出とともに変化して行く。
スーツを着る。スーツ素材への要求も、デザインも着飾る事よりも、会社での地位に見合う服、
デザイン、素材の要求となって、婦人服の裾野が少しづつ広がって行くだろう。
メンズのオーダーメイド同様にレディースのオーダーメイドが、始まって行き、
ビジネススーツ女性版は、確実に増えて行くだろう。 衣服は名を現すと同時に環境、社会、地位、個人を覆う全ての要素と結びつき、衣服への要求は、 益々深まって行く事を期待したい。 はるか200年昔、文学、舞台戯曲に登場した女性達は、男性の想像する理想の女性像として表現されてきた。 スタンダールが描いた女性達は、皆美しく貞淑な人妻で有り、あくまでも男性の理想の中に存在する、 リアリティに欠けた女性達だった。それが現在では、リアリティそのものの女性が至る所に、出現し男性を凌駕し始めている。 歴史のオブラートに包まれた女性達が、今其のベ−ルを外し、街中を闊歩し始めた。