芹澤 絵美

2021 20 Nov

オークランドの状況

肉体労働が激しすぎて、毎日ヘトヘト&グッスリです。
 

オークランドは現在アラート3のフェイズ2という状態で、
レストランやカフェは開いていませんが、リテールショップは人数制限をしながら買い物可能です。

ですが、、
11/17よりワクチンパスポートの申請が開始され、
今までのアラートシステムを廃止し、赤、オレンジ、緑の3段階で示される、
「信号システム」に切り替わる予定です。

切り替え時期の発表は11/29に行われますが、
信号システム移行後、オークランドは「赤」になる予定ですが、
12/15から翌年1/17まで、ワクチン接種証明か、出発前72時間以内に受けた検査の陰性証明があればオークランドからの移動が許可されます。

つまり、未接種者は上記期間中はオークランドから出ることが出来ません。
 

オークランドに出入りする主要道路には警察によるチェックポイントが儲けられ、
未接種者がオークランドから出た場合、または未接種者がオークランドに入った場合は、1000ドルの罰金が課せられます。

ワクチン未接種者は信号が緑になるまで県をまたいでの移動は出来ません。
例え信号が緑になったとしても、北島から出て南島に行く手段を未接種者は全て封じられました。

ニュージーランド唯一の航空会社、ニュージーランド航空の国内線、
北島と南島を繋ぐインターフェリーもワクチン接種証明か陰性証明が無いと利用出来ません。
プライベートジェットかヘリコプターもしくは大型船を持っていたら話は別ですが。


信号システム導入後、ワクチンパスの提示が不要の場所は、
スーパー、薬局、医療保健機関、ガソリンスタンド、公共交通機関等。

それ以外のリテール・ショップ、レストラン、カフェ、美容室、等は、
ワクチンパスの提示を顧客に求めるかどうかはその店舗の任意となります。
顧客にワクチンパスの提示を求める場合と求めない場合と、その時のレベル(色)により、規制内容が変わるので、規制を受け入れて営業するか、規制を軽くしてもらって営業するか、店舗側は判断する必要があります。


オーストリアでワクチン未接種者のみロックダウンが行われ、
未接種者が街をうろついていないか警察がチェックして回っている映像を見ました。
現代のナチスの復活です。


マイク・アダムスが昨日のポッド・キャストで言っていました。
「このような理不尽な差別は長くは続かない。あなたの仕事はただ生き延びること、それだけだ」


もしも都会に住んでいたらこのような横暴な規制に腹立たしく思っていたでしょうが、
翌々考えると、現在の私の生活は、まさにスーパーとガソリンスタンド、ごく稀に薬局と公共交通機関を利用しているだけの生活なので、これらの利用にワクパス提示が不要ならばさして大きな問題は無いと言えます。

レストランもカフェも人が集まるイベントももともとめったに行きませんし、
出入り禁止されても涙を流すほどではありません。
節約出来ていいかもしれません。

職場から接種を打診されたら即辞めるつもりですが、
今のところ私の職場では「ワクチン接種した?」というような会話が成されていない、
もしくはあえて避けている感じもあるので、
同じ人間同士を2つに分けて差別することに罪悪感をもっている良心的な人々なのかもしれません。
それは人としての温かみであり、そのような人々が周囲にいることに感謝しています。


今後、どの店舗が顧客にワクパス提示を求めるか注目しています。


2回接種済みが70%を越える国でも感染再拡大というニュースが流れており、
ワクチンに感染再拡大防止効果が無く、重症化防止の為だけに打つならば、それは個人の問題であり社会の問題では無いのは明らかなのに、「社会の為、高齢者の為、他人に感染させないため」と現状と大きく矛盾したスローガンでワクチン未接種者に”自分勝手な人々”とレッテルを貼り、社会から疎外する措置を講じる。

このような横暴なやり方に自ら進んで協力する企業や人々の存在がこれから明らかにされていきます。そのような差別を喜んでする人も出てくるかもしれません。

かつてユダヤ人の隣人をナチスに密告した人が居たように、
彼らを捕まえて列車に押し込んだり、強制労働をさせたりすることに罪悪感を感じなかった人が居たように、時代の空気に刺激され、もともと持っている残酷的な側面を嬉々として出す人々が出てくるかもしれません。


「囚人と看守」という1971年にアメリカで実際に行われ死者まで出した心理実験を思い出します。
<*スタンフォード監獄実験

いま私たちは、まさに、
未接種者(囚人)と接種者(看守)に分けられ、接種者には様々な権利が与えられて優越感を感じられる状況の中にいます。

この状況において、民間企業や人に「任意」で未接種者への対応を任せるあたりが、
ただ観察しているだけで、後は被験者達に任せたという監獄実験のやり方と似ていて、それこそが被験者達の狂気をエスカレートさせた原因であることを思うとゾッとします。
 

「人間の行動はその人の気質や性格で決まるのではなく、置かれた状況によって決まる」
*監獄実験を行った心理学者フィリップ・ジンバルドーの言葉
 

私には、ワクチンパスポートの導入とその使い方を民間企業や民間人に任意で任せるというやり方は、リアル・スタンフォード監獄実験にしか見えません。

なので、人と社会がどう行動するのか注目しています。

ニュージーランド版リアル・スタンフォード監獄実験、
「マイ・ワクチン・パスと信号システム」、導入されたら周囲がどう変わったのかまたブログにしたいと思います。

 

冒頭にも書きましたが、毎日肉体労働でヘトヘトです。
ブログトップの写真は、先々週に行った新しいヴィンヤード開発の為の苗木の植え付けの時のものなのですが、いったい何千回スクワットしたのだろう?というくらいひたすら植えて植えて植えまくりました。

そして今は、こうなってしまう↓ブドウの木たちを、

こうやって↓ワイヤーでまとめる、タッキングという作業をひたすらしています。


背筋と上腕二頭筋が鍛えられるのでエクササイズだと思えば辛くない作業です。

週末は週末で、
1週間であっという間にボサボサになってしまう芝生を刈ったり、
インフレやワクパス対策としての準備(家電の買い換え・消耗品や保存食の備蓄・オンライン注文出来ない商品の店舗での調達、在来野菜の種の備蓄など)、クリスマスの準備、家の修繕や塗装の準備などに追われて、ぜんぜんゆっくり出来ていません。

未接種者のみロックダウンという仕打ちにも対応出来るくらい準備してきたので、
むしろ長い休みになってゆっくりしたい気分にさえなっています。


とはいえ、自由に行動出来るのが一番なので、
通行手形無しで人々が自由に往来出来る大らかな日々が戻ることを願っています。