芹澤 絵美
アラート3にレベルダウン
ニュージーランドでは、
来週の火曜日からCOVID-19警戒レベルをアラート3に引き下げます。
レベル4のロックダウンと何が違うかというと、
レストランやカフェなどの一部の対面サービスを除いて、
全ての学校やビジネスが再開されます。
これまで推奨されてきた手洗い消毒、ソーシャル・ディスタンシーなどはそのままで、
人々の移動も地元から出ることは出来ませんが、
禁止されていた、釣り(埠頭からのみ)やサーフィンなどは解禁されます。
アラート3は2週間の予定で、
その後はアラート2に移行すると思われます。
アラート2は全世界(オーストラリアを除く)からの入国禁止など、
渡航制限はありますが、国内移動は自由となり、
国民の国内での活動はほぼ通常通りとなります。
ニュージーランドの場合、
検査数が増えたからか、一時急激に感染者数が増えたように見えましたが、
ロックダウン開始2週間後にいきなり伸びが鈍化しました。
現政権の政策(ロックダウン)を批判する声もほんの一部ありましたが、
みな疑問に思いつつ、よく従ったと思います。
今回のロックダウンにあたり、
政権はうまく世論を誘導出来たなと私が個人的に思う点は、
ロックダウンの前に、
「今後2週間で感染者数が3000〜4000人になる見込み」
と発表され、それを押しとどめる為にロックダウンをするとアナウンスされたこと。
その時の感染者数は1000人程度で、
人々に”それは急激に増えすぎる”と思わせるのに充分でした。
この時点で、人々がロックダウンに協力する下地が出来あがり、
同時に4000人を下回れば目標は達成され、
ロックダウンの効果はあったとのちのち感じさせることが出来ます。
結果、ロックダウンの効果もあり、
感染者数は設定値よりも大きく下回り1500人前後。
同時にマスメディアが「ロックダウンの延長は破滅だ」という報道を出し始め、
新規感染者数がゼロにならなくとも延長の必要は無いという、
ロックダウンを止める正当性を国民に知らしめることが出来たと思います。
一部、マオリコミュニティでクラスター感染の疑いがあり、
こうした隠れ感染がどこかにある限り、
新規感染者数がゼロ達成し更にそれを更新し続ける、
つまりCOVID-19を撲滅したと宣言出来るのは当分先になります。
これを、政府やマスメディアがどう取り上げるかどうかで、
国内世論が変わってくると思います。
ニュージーランドのニュースは、
日本のニュースと違いキャスターの個人的意見が入らず、
事実を説明するだけのストレートニュースで報道されています。
そのおかげ?か、ニュージーランド国内の世論は、
「なんかもう大丈夫そう」という雰囲気になってきように感じます。
ロックダウン反対派の私は、
世論が現実に見合ってきたかなと思っています。
通常の生活に戻れるのを楽しみにしつつ、
もう少しこの非日常をうまく生きようと思います。