芹澤 絵美

2020 20 Mar

バイオセーフティレベル

ついに本日、ニュージーランドはすべての海外からの入国を制限しました。
事実上の鎖国です。

世界各国で似たような対策を打ち出していて、
ウィルスによる被害よりも、経済的打撃による被害者数のほうが深刻になりそうです。

東京オリンピックに関しても、
感染が抑えられない以上、開催すべきでないという声もあがっています。

そもそもこのウィルスは蔓延すると何か問題のあるウィルスなのか?
もちろん感染すれば、軽症から重症まであらゆるリスクがあるかと思います。
けれど、それは身の周りにある従来のウィルスも同じです。

唯一違う点は、従来のウィルスにはすでにワクチンや対処療法が存在していることです。

私の疑問は、ウィルスを扱う研究所では、
新型コロナウィルスを4段階あるうちのどのリスクグループに配置しているのか?
ということです。

各国で病原体の危険性に応じて4段階のリスクグループが定められており、
それに応じた取り扱いレベル(バイオセーフティーレベル)があります。

素人の私などは、この新型コロナウィルスは、
BSL-2にカテゴライズされるのでは?と思っています。
インフルエンザやはしかと同じです。

インフルエンザやはしかではオリンピックは中止になりませんし、
入国制限や渡航禁止なども行われません。

このリスクグループのウィルスと、今回の新型コロナウィルスのただ1つの違い、
それは「ワクチンや対処療法の有無」これ一点です。

今回の新型コロナウィルスは、
従来風邪と同じく、人類と共生しやすい特徴(若年層では感染力が低い等)を有しており、
定住しやすいウィルスという見解もあるようです。
新しいウィルスで、致死率が低い為に感染力があるタイプが人類社会に入ってきたとき、
人口の60%あたりまで感染すると集団免疫獲得し、
ウィルスは新しい感染先を失い勢力が衰え、一応の収束となるのがパターンのようです。

逆に言えば、このまま封じ込め政策をし続けると、
新しい感染先がたくさん残っているので、
ただただ長引くだけの可能性もあるということです。

どこかで政治的決着を付けないと、
終わりの見えない迷路にみなを閉じ込めておくことになります。

政治的決着とはどこか?
それは、開発済みで治験中のワクチンや、対処療法薬、治療薬が使用可能になった時で、
その時は正式にBSL-2にカテゴライズされるでしょうし、
同じリスクレベルのその他ウィルスと同じ対処にしてもいいということになります。

それにしても、ワクチンや薬が無いからという理由なのか、
ウィルスの変異を気にしているからなのか、
インフルエンザの感染者数よりも圧倒的に少ないこのウィルスに、
少々やりすぎなのでは?と私なんかは思ってしまいます。

このウィルス騒動で見えたのは、
ウィルスそのものの怖さよりも、人間の行動心理の脆弱さのような気がします。

早く、渡航や移動の自由が世界の人々に戻りますように。