芹澤 絵美

2020 05 May

緊急事態宣言を今すぐやめるべき8つの理由

<写真は米カリフォルニア州の2人の医師。こちらのサイトより拝借>


日本の厚労省が、
新型コロナウイルスの感染歴を調べる抗体検査を月内にも実施する方向で準備を進めていることを、時事通信の記事(4/22付)で知りました。
「抗体保有率を調べることで感染者全体の推計や流行状況の把握につなげる」
としています。

いっぽう、厚労省の検査の一部なのか、そうでないのか分かりませんが、
神戸市立医療センター中央市民病院(同市中央区)の研究チームは、
4月7日までの8日間に外来を受診した患者千人の血液を検査したところ、
約3%が新型コロナウィルスに感染したことを示す抗体を持っていたと、
5/2に発表しました。(救急や発熱外来を受診した患者は対象から除外)

4月7日の緊急事態宣言が出る前に、
既に神戸市民の2.7%に当たる約4万1千人に感染歴があったことになります。

2.7%という数字をそのまま日本国内に当てはめると、
約400万人近くがすでに感染していたことになります。

そうなると、今後、抗体保有率検査を進めていくのであれば、
今までPCR検査で確定されてきたいわゆる「感染者数」は、
「発症者数」とし、抗体保有率検査で推計された数と発症者数を足した数が、
「総感染者数」としたほうがいいのでは?と思います。

この推計総感染者数と現在の死者数から出される死亡率は、
今日本で言われている数字よりもぐっと下がることになり、
日本の医療制度の高さを表しているのと同時に、
このウィルスの実力、実態が明らかにされていきます。

この抗体保有率検査が実は今後重要な鍵となる気がします。

抗体検査を徹底すれば、
ワクチン普及を待たずとも、集団免疫獲得が達成できたかどうかが分かり、
達成出来たならば、鎖国を止めて国境を開放し、
経済をもっと活発に動かすことが出来るということです。

「集団免疫を獲得し、国境を開き経済再活性化」することがゴールだとすると、
早くゴールする為には、ロックダウンや緊急事態宣言は今すぐ止めるべき、
ということになります。

推計400万人の抗体保有者が無症状(検査は症状の無い人に行われる為)で、
しかも緊急事態宣言発令前からその人数がいたならば、
このウィルスへの認識を改め、指定感染症から外し一般病院の外来、病床、ICUも開き、
その上で緊急事態宣言を解除すれば、医療崩壊も起きず、
スムーズに感染が広がり集団免疫獲得までの道が早まるのではないでしょうか?

ブログトップの写真は、「今すぐコロナ閉鎖を解除すべき」と記者会見を開いた、
米カリフォルニア州の医師2人で、ウィルス性の呼吸器感染症の臨床医として40年の経験を持っています。

2人は「スウェーデンのやり方が、科学的データと臨床的知見から理にかなったものである」「未知のウィルスが発見されて何もわからなかった当初は、慎重な行動を取ることも必要だったが、数ヶ月が過ぎ、いろいろなことがわかってきた今、ロックダウンを続けることは害の方が利よりも断然大きい」ときっぱりと発言しています。

 

以下、医師の主張<記事内からの抜粋>
 

・新型コロナウィルスの広がりは、予想以上に早かったが、致死率は予想以上に低かった。

・隔離というのは、症状のある人にすることであって、健康な人にすることではない。

・医学における決定はデータに基づいて行われるべきである。20年間、臨床にあたっていない専門家が机上の理論でああしろこうしろと言うのに従うのはどうなのか。

・経済活動をストップさせて、2年かけてすべての人がワクチンを摂取するまで待つことは非現実的。その間に生じる経済的打撃をはじめとする、家庭内暴力、自殺、強姦、児童虐待、アルコール依存症、あらゆる問題はどう処理するつもりなのか。

・何より、病院が通常業務を行える状態に戻さなくてはならない。現在、隔離されている医師や看護婦を現場に戻さなければ、病院が回らない。
 

・症状がない人は、引きこもらなくてよい。無自覚に人に移してしまうことを心配するなら、それはインフルエンザだって同じである。

・インフルエンザと同様に扱うのが適当である。つまり症状のある人だけが自宅で安静にすればよい。

・地元の保険当局長と話したが、彼も、隔離解除宣言が出るのを待っている。なぜなら隔離解除のために必要なデータはそろっているからだ。

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以上、私がとっても大きく同意する8つの項目を、
緊急事態宣言を今すぐ止めるべき理由として、医師の主張から抜粋してみました。

「発症者数ゼロ」がゴールではなく、
「集団免疫を獲得し、国境を開き経済活動を活発化させる」ことがゴールなのであれば、
いち早くゴールするのはスウェーデンでしょう。

早くゴールすればするほど、
経済損失と失業による自殺者を低くすることができます。

ロックダウンによる封じ込めに成功し、
発症者ゼロを達成した台湾とニュージーランドは、
大量の免疫不保有者が残っていることになり、
国境を開くのが遅れるのを意味しています。

ワクチン普及まで鎖国を続けるのか?
それはあまりに多くの経済損失と死者を生むでしょう。

めまぐるしく変わっていくCOVID-19の状況。

しかし、今後の流れは、ロックダウンを止めて、
抗体保有率検査を実施し、集団免疫を獲得したというデータを得て、
国境を開いていくこと、に変わっていくのではないかと思います。

日本は?というと、
あれだけ遅い遅いと言われた、入国規制や緊急事態宣言発令の遅れも、
今となってはあれで良かった、という風に私には感じます。

そのまま、緊急事態宣言を出さなければもっと最高だったのですが、
過去の政策に批判は御法度。
各国首脳とも、一生懸命考えて出した結論なのですから。

けれど今後はどうでしょう?
新しい事実を認め、方向転換出来るかどうか?

すでに、欧州ではロックダウンが解除され通常生活に入り始め、
その流れに入ったように思います。