芹澤 絵美

2020 08 May

ワクチン作成は不可能?

ワクチン普及が期待されているCOVID-19ですが、
どうも変異が起こりやすく、一番最初に流行った株を元に開発されたワクチンが、
その変異株のスパイクを無効化しないようです。

昔から風邪にはワクチンや特効薬は無いと言われてきました。

私も年に1〜2回は風邪を引きます。
なぜ風邪は繰り返しひくのか?

この身近な病気についておさらいしてみました。

風邪とは、上気道(鼻やのど)が微生物に感染することによって起こります。
原因微生物の約90% はウイルスが占めており、残りの約10%は細菌、マイコプラズマ、クラミジアなどウイルス以外による感染です。
風邪ウイルスの数は200種類以上といわれており、
どのウイルスが原因で起こったのかを特定することは困難だそうです。
また、同じウイルスでもいくつもの型があり、それが年々変異します。
このため、一度感染したウイルスに対抗する免疫ができたとしても、
次々に新しいウイルスに感染するため、繰り返し風邪(かぜ)をひいてしまいます。

インフルエンザを起こすインフルエンザウイルスは風邪(かぜ)を起こすウイルスとは異なり、症状の重さも異なるので、別の病気だと考えておいた方がよいようです。

風邪(かぜ)の原因の約30~40%を占めるのがライノウィルス。

ライノウイルスの次に多く、主に冬に流行するのがコロナウィルスで、
鼻やのどに症状を起こします。

今回の新型コロナウィルスもその名の通り、新種の風邪ウィルスです。

7種類あるヒトコロナウィルスのうち、
SARSコロナとMERSコロナは、重症急性呼吸器症候群に入り、
重症肺炎を引き起こしやすいと言われています。
新型コロナウィルスは、SARS-COV2が正式名で、
このSARSコロナとDNAが酷似している点から姉妹に位置づけられています。

WHOは2003年のSARSコロナのパンデミック以来、
このウィルスの世界的流行を警告しており、
今回その姉妹株とみられるSARS-COV2が発見された、という経緯があります。

従来の風邪と同じく、
高齢者や基礎疾患のある人がより肺炎になりやすく死亡率も高いです。

COVID-19と名付けられたこの風邪は、
地球規模でパニックを起こしました。

SARSコロナが全世界合わせて、発症者8096人、死者774人だったので、
それに比べると大流行と言えますが、
それでもやはり、ワクチンがあるにも関わらず日本だけで毎年推計1000万人前後罹患するインフルエンザのほうがかなりの大流行と言えるでしょう。

COVID-19のワクチン開発も取り組まれているようですが、
年々変異するのであれば、従来風邪と同じくワクチン普及は難しいのでは?
と素人考えで思ってしまいます。

私はつい最近まで知りませんでしたが、コロナウィルスは年々変異するウィルスで、
期待されているワクチン普及が困難なことが想像出来たと思われる、
しかも、その変異故に繰り返し罹患することも想定出来たのに、
なぜロックダウンで封じ込めることが出来ると考えたのでしょうか?

人類はあらゆる病気と闘ってきた歴史があります。
けれど、この変異が激しく終わりの見えない風邪ウィルスとの戦いに、
なぜ世界は国民全てを巻き込む籠城作戦(ロックダウン)を選んだのか?
そもそも戦う必要があったのか?

ロックダウンによって、
高齢者や基礎疾患のある方を救えた国、救えなかった国がありますが、
それと引き換えに、これから働き盛りの命を失っていく可能性があります。

スウェーデンのノーロックダウン政策(高齢者を隔離し完全面会謝絶にしてあった)で、
介護施設の高齢者が予想を上回って多く亡くなり批判を受けていますが、
その替わり、経済的損失を低く抑え、働き盛りの健康な命が自ら命を絶つという悲劇を避けたと言えます。

当たり前の事ですが、COVID-19は病気です。
人が病気で死ぬことは不自然ではないですし誰の責任でもありません。
そして高齢者や基礎疾患のある方から亡くなるのもごく自然のことです。
ウィルス感染は貧富の差もなく平等で無作為、あらゆる人にとってのリスクです。

しかし、ロックダウンがもたらす経済損失、失業、それによって増大する自殺、若年層の虐待死は、病気で死ぬ自然死とは違い、人類が引き起こした人災であり、
主に貧困層にターゲッティングされて起きます。

病死による自然死と、
ロックダウンによる自殺、虐待死などの関連死、
どちらがより多かったのか、どちらが本当の悲劇なのか、
すべて終わった後に必ず検証する必要があるでしょう。

風邪についておさらいして気づいたことは、
COVID-19が従来のコロナウィルス同様に毎年変異するならば、
自然にウィルスが広がり獲得出来る集団免疫も、来年にはリセットされてしまいます。

それならばもう、
1周回って「風邪を引かないように気をつける」という、
今回のCOVID-19パニックが大きくなる前に言われていた注意事項に戻った感じがします。

ロックダウンが解除されたニュージーランドはこれから冬本番です。
前述の風邪のおさらいによれば、コロナウィルスは主に冬に流行するウィルスであり、
同じくコロナウィルスであるCOVID-19もこれから活発化する可能性がありますね。

今まで以上に風邪を引かないように気をつけようと思います。