芹澤 絵美
北島一のワイナリー・レストラン
数人から噂に聞き私の中にその名をとどろかせているワイナリー・レストランがあります。
「クラギーレンジ(Craggy Range)」
クラギー・レンジ・ヴィンヤード&レストランに、
マーティンボローからの帰り道に寄ってきました。
そのロケーションと広大な敷地を贅沢に使ったまるで絵画のような雰囲気にただただ圧倒されるばかり。
この整然とした美しさは北島随一だと思います。
ここは葡萄畑があったところに建物を建てたわけではなく、
建築と同時に畑も作ったということで、建物と葡萄畑が矛盾することなくお互いをより魅了的に見えるようにすべてデザインされていました。
そのランドスケーピングの美しさは割と細かいことを気にしないニュージーランドにおいては奇跡の様に感じられます。
セラードアーも美しい。
レストラン内部はちょっと想像と違ってカントリー風で意表を突きましたが、
お料理は期待を裏切らない美味しさでした。
まず自家製野菜のピクルスとホームメイドパン&手作りバターのサービスがあり、この野菜達が個性的で美しいのです。
基本はフレンチなのですが、ちょっと前に流行った大皿に小さいポーションで盛りつけを華やかに、みたいなのではなく食べ応えがありかつ適量で大満足でした。
ワインをゆっくり味わう場合、この料理の量が割と大事になってきます。
食事とワインを合わせて楽しみたければ、ある程度の料理の量が実は必要なのです。
ディッシュごとにワインを変えたいという時に、
1ディッシュに対して料理の量が少なすぎると、先に料理だけ食べ終わってしまうことも少なくなく、途中からワインだけを味わう感じになります。
食事に合わせるワインは、単体で飲むより食事と一緒に飲むからこそ味わえるワインであることも多いです。料理だけ、ワインだけ、ではさして感動しない場合も少なくないと思います。
クラギー・レンジの料理はそのグラスワイン1杯に対しての量がとてもバランス良く、
料理と合ったワインの美味しさを十分堪能出来ます。
でも酔いやすい私はグラス1杯以上飲めないので、そもそも皿ごとにワインを変える、
とか出来ないのですが、いつか一皿ごとにワインを変えるとかやってみたいです。
ホークスベイ地方にお出での際は、ぜひクラギー・レンジ・ヴィンヤード&レストランに行くことをお薦めします。