山中 健

2021 23 Jun

「キディル」絶叫と驚きのプレゼンテーション

日本時間の昨晩6月22日23:00にパリファッションウィークで発表された「キディル(KIDILL)」2022春夏コレクション。そのプレゼンテーションが、6月20日に東京の草月会館で行われました。

ショーのプロローグからして「キディル」デザイナーである末安さんらしい演出。草月会館のシャッターが上がると、中にコレクションピースを纏ったモデルたちの姿が見えるという仕掛け。シンプルだけどドラマチックなこの手法は、彼が2019年1月に2019秋冬パリメンズ期間中で行なったものを思い出します。その時の会場は、マレのギャラリーでした。凍てつくパリの午後、シャッターの前に末安さんが立ってゲストを待ち、中の準備ができると末安さん自身がシャッターを上げるというもの。パリコレ非公式のプレゼンテーションで、ショーとショーの合間を縫って見たプレゼンテーションでしたが、公式スケジュールで行ったビッグブランドのショーとともに、そのシーズンで最も記憶に残る演出でした。

プロローグだけでなく、プレゼンテーションにも彼らしいギミックがありました。草月会館のエントランスにある世界的彫刻家のイサム・ノグチによる石庭「天国」がその舞台。名だたるデザイナーがショーを行ったことで知られるこの場所に、「キディル」らしいパンキッシュなルックのモデルたちが静かに佇んでいます。ボンテージベルトやハーネスなどフェティッシュなアイテムや緊縛されたモデルの姿もありました。ゲストたちが静かに見ていると急な絶叫が。これは世界初ノイズバンド「非常階段」のJUNKOによるパフォーマンス。それを知らないゲストたちは、「何事か」と騒然となりました。

ノリにノッている同ブランドの最新ルック、そして絶叫と驚き、今回もゲストたちに長く記憶に残るプレゼンテーションとなりました。

 

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