山中 健

2021 21 Nov

「売らない店」の販売意欲

 

先日、渋谷に行ったのでb8ta(ベータ)の新店に行ってきました。b8taは米シリコンバレー発のRaaSビジネスモデル。b8taのショールームに出展している企業からの出店料と、店頭データを提供したマーケティング支援料を収益源とするものです。日本では持ち帰れる商品も用意していますが、EC決済が基本であり、マスコミなどでは「売らない店」として紹介されています。

 

日本では有楽町の路面、新宿のマルイに出店していましたが、11月15日に渋谷にオープンしました。場所は以前ベイクルーズがブーランジェリーやサロンを集結して話題となったビルの1階です。

 

渋谷店の特徴は、食品の比率がアップしたこと、そして試食などができることです。私が見たN Yの店(ハドソンヤーズ、メイシーズ)や有楽町、新宿がテック系やこだわり系の商品など購買頻度の低い商品が中心でした。そのため、消費者視点で考えると「いらないかも」と思うものが多かったのですが、渋谷は衝動買いを誘う商品が用意してあり、親しみやすさを感じます。

 

また、販売スタッフの活力も感じます。積極的に話かけ、「商品を紹介したい」という気持ちが伝わってきます。有楽町や新宿は来店客が声をかけるまでそっとしておくスタンスだったようでしたが、渋谷では良い意味での売る気を感じます。「売らない店」とされるb8taが売る気満々で、百貨店が接客に対して距離を置くことを検討している…。色々と考えさせられるとこです。

 

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