山中 健

2020 09 Aug

ユースとインバウンド対応の「ミヤシタパーク」のこれから

やっと「ミヤシタパーク」の商業施設「レイヤードミヤシタパーク」に行ってきました。

美竹坂を降りていったのですが、現れたものはかつての宮下公園とは別もの、外出自粛をしている間に完成したので、まるで一夜城を見たときのような驚きを覚えます。学生時代は散歩に、ファッションウィークではショーを見た公園は屋上となり、天空庭園のような雰囲気。

館は美竹通りから続く道路を挟んで「サウスゾーン」「ノースゾーン」に分かれます。渋谷駅に近い「サウスゾーン」は賑わい対応のためにカジュアル、スポーツ、ストリートやアート、そして屋台村「渋谷横丁」を配し、原宿側の「ノースゾーン」は目的来店性の強いラグジュアリーブランドを配しています。

印象としては、ロンドンのボックスパークのようなユース対応、NYのハイラインのような観光客対応をしているという印象です。またテナント構成は、ドメスティックの新進や新業態が多く、東京のローカル性を楽しめるようになっています。

三密を避けるため、予約制をとっていましたが、私が行った8月7日は検温と消毒だけで入れました。アメリカの人気セレクトショップ「KITH」(ベイクルーズ運営)は入場制限をしていましたが、それ以外は特に混乱なく程よい混み具合に。

一番賑わっていたのは「フードコート」。若者が「フードコート」に集って楽しむ様子を見ていると、「東京もアジアのSCのようになったなぁ」などと感じます。

まだ、一部の店舗は未オープンのまま。海外ではよくあっても、日本のSCではなかった五月雨式開店というのも、コロナ禍によってもたらしたもの。これもニューノーマルになるかもしれませんね。

コロナ禍前に企画したので、「インバウンド」「ユース」「賑わい」がキーワードになっています。また縦長の公園という立地条件から、三井不動産にしては挑戦的な導線のひき方、生活商業の少なさから生活者や就業者対応も少なめ・・・オリンピックまでは耐えることが必要でしょう。それまでのウィズコロナ期においては「インバウンド」「賑わい」は厳しいキーワード。残るキーワード「ユース」をオンラインも含めて発信していくことが必要でしょう。

 

 

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