山中 健

2020 16 Aug

日本のb8taに行ってみた

日本に進出したba8taに行ってきました。ba8taは、米シリコンバレー発のショールームで、D2Cプレイヤーをはじめとする出展者の商品を展示し、店頭データを集めて出展者にフィードバックするというというもの。テナント出展料、データ提供料を収入源とするビジネスモデル。

 

小売のショールーム化やメディア化というのは10年ぐらい前から言われてきましたが、それを専業とするプレイヤーとして米国や日本の一部企業から注目されてきました。今はメイシーズの傘下に入り、米国では先進から定着に移行しつつあります。私もNY出張の際、ハドソンヤーズやメイシーズ内店舗などをチェックしてきました。

 

そのba8taが、丸井の出資を受けて日本に進出。有楽町の駅近くのビル(昔アルマーニがあった場所)と新宿の丸井1階にオープン。新宿は8月4日(火)、有楽町は8月13日(水)に行ってきました。

 

 

店舗環境としてはやはり有楽町の方が楽しく、ビジネス街と駅近という立地もあり、来店客も多いようです。米国で見た時は、そのビジネスモデルの新しさに感心し、出展者の商品やサービスもどこか距離をおいてみましたが、東京の2店舗では生活者としてじっくり見て体験してきました。

 

そこで感じたのは、生活者視点でみると来店メリットがどこまであるのか疑問ということです。行けば色々と勉強になります。でもそれはビジネスを考える上でのこと。ECプレイヤーの顧客がリアル体験をしたい、何か新しいものを見たい、というモチベーションを持っている人以外に来店メリットを感じさせることは難しいのではないでしょうか。今はGoogleやカインズ、BASEなどとコラボをやっています。これらを本来はなプロモーションすべきでしょうが、ウイズコロナ期においてはそれも困難なのでしょう。

 

そのため、目的来店性の高いビルでのテナント出店よりも百貨店やSC内出店の方が向くようにも思えますが、新宿丸井の来店客はほとんどおらず、滞留時間もとても短いように見えました。新たなビジネスモデルですから、生活者の啓蒙が必要ということなのでしょう。

 

アパレルウェブがプレスカンファレンスで取材をしていますので、こちらもあわせてご一読ください。

■有楽町

■新宿丸井

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