山中 健

2019 25 Sep

服とギルトフリー

昨日から、小泉環境相とスウェーデンの活動家グレタ・トゥーンベリさんの国連での演説などサステナブルに関する報道が続いています。言うまでもなく、アースコンシャスやサステナブルに関する意識は高まっていますが、ファッションではどのようなことができるかということが業界での課題です。

服を作り、売ることに全力を傾けているのがファッション業界。悩ましいところでしょう。ファーフリーなどの動物愛護、エコファーや原料栽培などによる環境への影響、ポリエステルなどの洗濯によるプラスチック汚染など、数々の問題が指摘されています。

日本の消費者は現段階では、そのあたりに対する意識がまだまだ高くないと言われていますが、これから見る目が厳しくなることはあっても、甘くなることはないでしょう。

そこで、「ギルトフリー(罪悪感のない)」な消費活動を実現できるよう、企業が努力することが大事だと思います。自分のときめきのために買ったり使用したりしたアイテムが、環境に悪い影響を及ぼすことを知った時、その企業に対してどんな気持ちが起きるかを想像しなければなりません。

以前から「エコやオーガニックは売れない」と言っていたプロは多いですが、これからは「売った後」を考え、どうやったら「エシカル(倫理的)」なファッションを届けることを考えなければならないでしょう。

ただ、ファッションで「エシカル」を前面に押し出すとしらけてしまいます。ファッションとしてのときめきは大事にしながら、そのベースに「エシカル」があるというアプローチが大事だと思います。

 

2019年のミラノメンズでのステラマッカトニーのプレゼンテーション。エシカルファッションの第一人者のステラはデモもハッピームードで。

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