山中 健

2020 31 Jul

コロナ禍とクリエーション

写真:キディル2021春夏展示会

2021春夏デジタルファッションウィークも終わり、東京ではメンズの展示会が始まっています。防疫対策としてアポイントメント制をとっている展示会にいくつか行き、デザイナーの皆様の話を聞いてきました。

やはりコロナ禍は、ビジネスだけでなく、クリエーションにも影響を及ぼしているようです。東京のデザイナーはちょうど緊急事態宣言下であった3月に企画を立てなければならず、アイデアが出てこない、どんなことをやっていいかわからないという状況に陥った方が多いようで、「できれば今シーズンはスキップしたいと」と思った方も。

そのような苦しみの中生まれた2021春夏コレクションを見ると、いくつか共通ワードがあるようです。「原点回帰」「自然礼賛」です。これはデザインでいうと、メンズの普遍アイテム(テーラリング、トラッド、ユーティリティーなど)、リラックスしたシルエット、ハッピーな総柄モチーフなどに反映されているようです。

そして東京のデザイナーが言うのは、日本の生産現場の素晴らしさ。このような状況でもきちんと仕事をし、納期もきちんと守る。これはバイヤーからも聞かれます。日本のきちんとした仕事が実を結ぶ世の中になることを願うばかりです。

このような状況の中、明るい話を聞けたのが「キディル(KIDILL)」。今シーズンも国内セールスは好調だそうです。パリメンズのリアルな展開ができていたら大きく変わったでしょうが、それは今後の楽しみとしたいと思います。

 

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