山中 健

2018 29 Oct

東コレ所感4 印象に残ったショー5選

東京ファッションウィーク終了から1週間ぐらい経ってしまいましたが、最後に印象に残ったショーを紹介したいと思います。

1.アンリアレイジ

これまでのブランドの軌跡を100を超すのルックを紹介した壮大なショーでした。パリコレと同様にサカナクションの山口一郎氏も登場。これまで発表した凝った仕掛けが次々と現れ見応えがあったショーでした。凝っているだけに、開始時間もおし、そして長いショーだったため、次のショーまでの移動も苦労したことも思い出の一つです。今後も勝たれ続けられる伝説のショーになるかもしれません。

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2.N.ハリウッド

NYメンズで発表したコレクションを再編集したショー。NYの時とは異なり、日本のマーケットを見据えて、古着などを使ったリミックス感に見入りました。また招待ゲストも豪華。トップ芸能人やデザイナーたちが駆けつけました。

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3.クリスチャンダダベッドフォード

東京発の新世代デザイナーによるジョイントショー。ジョイントショーというと、通常前半と後半に分かれて行いますが、こちらはシンクロ具合が絶妙で、単一ブランドのメンズ、ウィメンズ合同ショーという印象を持ちました。ショー後のインタビユーでは、特に両者示し合わせをしていたないとのこと。同じ世代、同じ時代、同じ空気が融合を生んだということでしょう。

 

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4.ミスタージェントルマンハレ

(左からミスタージェントルマン、ハレ)

日本のファッションマーケットの中核をなす企業が手がける2ブランド。マッシュホールディングスのミスタージェントルマン、アダストリアのハレも印象に残ったショーです。別々のショーですが、両ショーとも同じ感想を持ったので、まとめて紹介します。

それは、世界のジェネラルトレンドをうまくすくい、日本の消費者が無理なく着られるルックを次から次へと紹介した点。ミスタージェントルマンは、メンズマーケットのストリートからエレガントスポーツへの移行を上手く表現。ハレは、パリコレで注目されてきた、手作り感とデジタル、ナチュラルとケミカルの共存を、手の届く価格で実現しています。スタイリングもショー演出も隙がなく、日本のリアルクローズ提案の秀逸さを感じるショーでした。

 

5.ウィーウィル

元ウェラバイツの福薗デザイナーが手がけるウィーウィル。個人的に最も好きなコレクションでした。私は、ショーと距離感を持って見ています。私が欲しいのがあるとか、無いとか、そのショーの評価とは関係無いと思っているからです。ただ、このショーはそのような醒めた目で見ても、欲しいと思うコレクションでした。「ある画家の一生をイメージした」とのことでしたが、あらゆる年代、あらゆる体型の男性包み込む、エイジフリーな提案が光るショーだったからでしょう。

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紹介した1、2、3は、アマゾンファッションのプロジェクト「AT TOKYO」のショー。東コレとは、現在ジャパンファッションウィーク機構が主催する「アマゾンファッションウィーク東京」です。アマゾンはあくまでスポンサー。それに対し「AT TOKYO」は、アマゾンファッションが作った新しいプラットフォームです。商業とも連動したプラットフォームですので、消費者目線の仕掛けがあり、消費者が見たいと思うデザイナーを毎回セレクトしています。そのため、話題になりやすい。とは言ってもガールズイベントとも異なり、モード業界目線が基本です。

ハイブランドマーケットとリアルマーケットのバランスも良く、「AT TOKYO」ショーが印象に強く残る結果となりました。

東コレの画像はこちらから

https://apparel-web.com/collection/tokyo

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