内田 文雄
問合せが多いので今の中国アパレル事情を書きました!
上海に帰って来て6日目、そうです現在上海隔離生活6日目となりました。3月23日からは晴れて外出が可能となります。ドラマチックだった...日本から上海に到着、入国するまでの事も、色々と書きたいのですが本題と逸れるのでやめておきます。
日本の様々な知人から問合せが多いので、今の中国(上海)の状況を書かせて頂きます。欧米でのコロナウィルス(COVID-19)感染者が増加するなか、中国は新たな感染者数が微増で見た目は落ち着いたように見えますが、実際のところはまだ真実は分からない状況です。
そう言う中、弊社クライアントやその他アパレル、小売企業のマーケット状況を、クライアントやSNSからの情報によると、通常のまだ60%くらいしか店を開けていません。仮に店を開けていたとしても営業時間短縮を強いられています。各社本部社員も日本同様にリーモートワークや、順番で社員半分だけ出勤するなど、様々な対応策をとっています。
消費者自身も生活必需品は別として、外に出て服などのショッピングをする気分にはなれないのだと思います。まだまだ日常の生活を取り戻すことに必死と言う状況。
では、各アパレル、小売企業が、そんな困難な中、現在どのような施策を打っているか?を簡単に書くと。大別すると以下の2点。
①SNSを活用した20年春在庫処分実行
②20秋の展示会延期、中止
となります。
①の春在庫処分については、各社様々な施策を考え実行しています。WechatなどのSNSを駆使して、毎週定期的にLiveストリーミング(直播)を活用し、リアルタイムで顧客と繋ぎ、本部スタッフが商品特徴説明や、着こなしの提案をしています。この場合、単品訴求ではなく上下またはトップスのインナーなど、SET率を上げるために2枚以上の商品を売り込んでいます。
当然ながらプロパーでは売れないので、SETで30%-40%OFFなど割り引いて販売するしか術はありません。少しでも在庫を減らし換金せざるを得ないのです。今年は春節が早かったので、通常だと春物SALEは4月の第1週(MD第14週)の清明節辺りから、一部スタートすると予想していましたが、それよりも1ヶ月も早くSALEをスタートするという緊急事態です。
昨夜開催されたLiveストリーミングの模様
スマホを開きWechatを見ると、こんな感じで春物紹介、Liveストリーミング案内ばかり
①の他の施策としては、2月15日のこのブログでも書かせて頂いたように、SNS上で会員を集めその会員になってもらい、臨時的に代理販売権を与え会員のネットワークで販売してもらうというもの。
②については更に深刻さが増してます。中国アパレルは、通常2月-3月に秋物、4-5月に冬物の展示会を開催するのですが、今回の事で秋の展示会を1-2ヶ月延期したり、酷いところだと秋の展示会そのものを開催しない、つまり既に企画済みの秋物を生産せずに、今の春物在庫を秋に持ち越して販売する、といったこれまでに経験したことがないやり方で、秋冬商売に臨まざるを得ない、異常事態になっています。
以上のような状況です。少しでも早くこの騒ぎが落ち着いて正常化することを祈っていまが、あくまでも私の予想ですが、少なくともあと1ヶ月くらいは掛かると思われます。
アパレル、小売企業を支援する弊社事業にとっても、正直大きな影響を受けていますが、このピンチをチャンスに変えるべく、間も無く新たなチャレンジがスタートします。詳しくはまたこのブログで書かせて頂きます。
それでは!