内田 文雄

2019 18 Feb

上海マーケットの変化を実感!

中国国内出張が多く、なかなか上海にいない生活が続いています。

先週は2日間ほど時間を捻出し、「上海の今」を感じるべく、上海を東へ西へ地下鉄、歩き、シェアバイクを駆使して見て回りました。

 

昨年18年初めまで流行っていた、シェアバイク(モバイクやofo)も極端に台数が減り、どれも錆びついたり、壊れているものばかり、もう年内には終焉を迎えそうな感じです。

 

新しい商業施設も続々とできています、もうこれ以上オープンさせて誰が行くのか?と思ってしまいます。何故なら在る商業施設はオープンして僅か2年足らずで閉店していたりします。これは日本では考えられないことでしょう。

併設して建築するマンション、オフィスビルや、ホテルなどを建てるために、デベロッパーが商業施設を招聘し、オープンさせているわけですが、そのマンションやオフィスに入居者がいないと、当たり前ですが集客が見込めないという図式で、あえなく閉店になっているわけです。このあたりの計画性の乏しさが招いている現実です。

 

今の上海市内の多くの商業施設が様変わりしています、それは例えば...淮海路太平洋百貨跡地にできた新天地広場は客層ターゲットを「95后、00后(95年、00年以降生まれ)の女性」に的を絞ったり、静安大悦城(JOY CITY)の北館は「90后の男女若者の遊ぶ、学ぶ、体験する」というコンセプトだったり、とデベロッパー側がある程度お客さんの幅(横)を絞り込み、深さ(縦)を増すために専門性のあるテナント(スウィーツや、カフェ)を導入することで、自施設の生き残り、専門施設化、を図っています。

新天地広場にエクレア専門店 「L'ECLAIR DE GENIE(レクレール・ドゥ・ジェニ)」が1月にオープン

 

また街中には雨後の筍のように、カフェが乱立しています。「スターバックス」を筆頭(上海市内にスタバは600店舗以上)に、スタバを驚かす存在になっている「luckin coffee(瑞幸珈琲)」、その他「% Arabica」、個人経営のカフェ...、最近はコンビニファミリーマートのカフェも充実しています。一方でこちらは茶がベースになった「HEY TEA(喜茶)」も常に行列が絶えません。

「luclin coffee」スマホで注文してデリバリーもしてもらえます、事前に注文すれば店で待たずに受け取れます

 

言わずと知れた「HEY TEA」一時の行列は減ったものの、週末は相変わらず長い行列

 

 

どの商業施設、店舗も「お客さんの口コミ」での宣伝に期待しているところが大きいですね。以前は例えばアパレルや、雑貨店、カフェ、レストランなどで写真を撮ろうものなら、スタッフから「別拍照!NO PHOTO!」と言われてましたが、今や何も言いませんし、むしろ写真を撮ることを歓迎してくれています。

なので、新しい商業施設や店舗はインテリアデザイン段階から、あえて撮られるようなインテリアデザイン、オブジェ、背景などに工夫を凝らしていることが伺えます。例え内装施工中の仮囲いであっても立派な撮影対象背景に仕上げています。

新天地広場の仮囲いで撮影するカップル

 

 

などなど2日間集中して街を見ただけでも、上海初ローンチ店、ITを駆使した購入方法、など街だけでなく、購買行動自体が変化していることが分かります。常に街をウォッチしていないと、流行に取り残されますね。

 

それでは!