内田 文雄
Supreme spainって!
3月14日に上海の目抜き通り淮海路のユニクロ旗艦店近くに「Supreme」の赤いロゴ看板を掲げた店がOPENし話題になっています。
もちろん本家米国の「Supreme」ではなく、れっきとした「偽Supreme」、ローカルに聞いたところ、中国のあちこちに「Supreme」の赤い看板の偽の店があるようです。
どこも共通しているのは、店の看板は赤字に白の「Supremeロゴのみ」、しかし商品の織りネームは「Supreme Spain」とか「Supreme NEO」...とか、商品そのものに取り付けるロゴは変えざるを得ないのか、看板と商品ロゴとは違うようです。
しかし価格は半袖Tシャツ 500元(8,000円)、スェットパーカ 1200元(19,200円)...など、本家並みの価格設定。
本家では限定商品だった、Supreme×RIMOWAのコラボスーツケースまであります。ただSupのロゴの入り方が本家とは微妙に違っていますが...笑
OPENして一週間近く、どんな状況だろう、本家同様に行列ができているのか?と昨夜覗いて見ると、ご覧の通り閑古鳥が鳴いていました。
ローカル曰く、「本家を知っていて偽物と分かっていて、わざわざ買う人はいないはず。この店はあまりにもブランドを馬鹿にしすぎていると思う。偽物を買う人は本家の存在を全く知らずに、デザインを気に入って買う人だけではないか?」とのこと。
4-5年前の中国だったら、偽物と知らずに多くの若者が詰めかけ行列ができ、爆発的にて売れていたかも知れません。
「Supureme」は生産枚数も少なく、定期的にコラボも仕掛ける希少価値のある本物を買う、本物を着る、持つことがステイタスなブランドだから。
しかし今回の店の失敗、売れていない要因は、今の中国はファッションに興味がある人たちが、インターネットの普及やSNSの情報を信じて、偽物を拒否し理性的な買い物志向に変化している事を実感できた出来事でした。
この淮海路の店のオーナーは、中国でのSupremeの商標を持っている企業、過去何度も本家に中国での販売総代理の話を持ちかけたが断られ続け、今回自らの店をOPENさせたようです。
SNSでこのオーナーのインタビユー動画を見たら、「POLOも何とかPOLOというのが、世界中にあるだろう。Supremeも何とかSupremeが有っても、おかしくないだろう!」と開き直り具合、堂々とした受け答え。これには驚きました。
それでは!