六本木 真弓

2019 19 Dec

NEXTフェーズ

今年1年は『サスティナビリティ』を、耳にしない日は無かった。

7月5日、英国ロンドンのウインブルトン近郊でのアディダス展示会では、サスティナビリティ追求において、次のフェースを示す試作品が展示された。

 

水、砂糖、イースト菌から合成した『たんぱく質主体』の生分解性の、新素材を用いたテニスドレスは、米国カリフォルニア州エメリービル発のスタートアップ企業ボルトスレッズ(Bolt Threads)が開発した。

この合成したタンパク質″マイクロシルク(MICROSILK)"を使い、ステラマッカートニーが、テニスドレスをデザインした試作品だ。まだ、新素材の量産化には課題も有る。

サスティナビリティ追求においては最先端の技術を用いたもので、新たなサプライチェーンの構築が必要な挑戦的アイテムとして注目された。

 

 

 

 

生分解性に優れるBioPBSで作られた紙コップ

三菱ケミカルが手掛ける、海洋生分解性を持つプラ新素材『Bio PBS』(ポリブチレンサクシネート)。

海水中の微生物の働きで水とCO₂に分解する為、マイクロプラスチック問題の切り札として今後も注目されている。

しかし、マイクロプラス問題がきっかけで注目が集まっているが、生分解プラの年間生産量はプラスチック全体の1%にも満たない。

現在は、まだサスティナビリティが購入動機となることは少ないが、環境への配慮を意識する消費者は増えていて、自分が着るものや使用するものが何で作られているか、どう作られているかの意識は高まってきた。

2025年には、サスティナブル素材がグローバルスタンダードになると予測されている。

これからの本格的普及フェーズに向けて、これまでとは異なる全く新しいサプライチェーンの提案が必要となっている。

来たる2020年を期待したい。

 

 

㈱六本木事務所