生地 雅之

2023 23 Jan

社員の意識

昨今、企業のモラルに違和感を覚えています。
小売業では特に問題視されるのは、お金の問題です。セクハラやパワハラも結構多いのですが、その2つは中々的確な対応が出来ていないのです。理由は受けられる側にその認識が無い場合も多いのです。本人が声を上げなければ殆ど問題になりえないからなのです。やられている側が苦痛に感じていなければ、周りがとやかく言わないのが実態なのです。しかし、声を上げられない人もいらっしゃるので、見極め(判断)も重要なのです。

また、これ以上をやってはいけない・言ってはいけないやここまでは大丈夫との線引きも不明瞭であり、一部の企業には予算がプレッシャー(パワハラ)になるとの事で、予算を与えない企業も出てきています。予算という言葉はともかく、業務に目標や計画値がないと達成度が測れなく評価もしにくいのです。(勿論個人別予算の設定の在り方も)一生懸命やっているのはほぼ全員であり、結果が伴わないのは本人のやる気・やり方と上司の指導にも問題があるのです。

そして、手取り足取りのマニュアルがある訳でもなく、部下に「これをしてはいけない」等のコト細かい指示書も存在していないのです。要は学校の教育でも、大学を出るまで「人を殺してはいけない」などを教えられてはいないのですが、通常その認識は成人になるまでには身に付けているものなのです。小売業としてお客様に「いらっしゃいませ」や「頭を下げる」と言う手取り足取りのマニュアルなどは殆ど存在しない(頭を下げる角度の指示はあっても)のです。

先日、イトーヨーカドー木場店に久しぶりに訪れ、食品売場を覗いていたら、カート返却場所でカートを洗浄される担当のパートのおばさんが除菌タオルでカートの両方のハンドル部分にポンポンとタイルを乗せていただけで、カート置き場に戻しており、新しいお客様が手に取って買い物されようとしているのです。全員ではないと思いますが、このような対応を見ると「一事が万事」なのでしょう。

その後にイオンソコラ(南行徳)の食品売場を見るとカートと籠ふきに専従されているおばさんは手に触ると思われる箇所を除菌タオルで徹底して拭きまわっており、除菌タオルがきれいかどうかは別にして、見るだけでも安心できるのです。この様な差は何なのでしょうか?全員ではないにしても。目に触れる動作(一挙手一投足)にも企業の意思が現れるのです。この社員は教えられている訳ではないと思われるので、担当業務のプロなのでしょう。

過去の事例ですが、ららぽーと豊洲の駐車場の精算機にららぽーとのPOINTカード(POINtはお金なのです)が忘れられており、INFORMATIONに届けたり、渋谷の住宅地内の駐車場に車を止めていた時に小職の前に精算された方かが、精算機の上に財布を忘れられていたのです。これは駅前の交番に届けたのですが、書類にも書かずにお巡りさんに預かられ、ご本人に返された(届いたのか)疑問なのです。このようにお客様に届いたら連絡をと言う館は殆どないのです。

過去に立川の伊勢丹と高島屋の間にある商業施設の休憩場所に座っていた時にそこにカードケースが忘れられており、片や高島屋のカード、片や伊勢丹のカードだったのです。名前は違っても、お母さんが高島屋のカードで、嫁いだ娘さんが苗字が違っても伊勢丹カードのように見えたのです。2枚のカードが一つのカードケースに入っていたので、両店のINFORMATIONに届けたのですが、同様の対応だったのです。もし自分が忘れても同じになるのではと思った次第です。

現在は自社・自店がこれからどうあるべきか、それに向かって現状からどう進むべきかを構築する必要に迫られてきています。経済環境は間違いなく変化の兆しが見えています。どう変わるのかは別として、その中での自社・自店は何をすべきかが問われているのです。

是非とも、健全なる企業経営に向けて、早急に改善・改革される事を祈念致します。
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