生地 雅之
最近のアウトレット・1
最近百貨店の外商客(高額品購入者やインバウンド)に今年に入ってから陰りが見えてきています。夏以降は少し持ち直しているようですが、百貨店の購買が減少したら、アウトレットに流れていくので。その確認です。
お客様は高額品・中流品が買えなくなっても生活の質を落としたくなく、年間の購買枚数を減らすか、同質や同ブランドの型落ち商品を格安でアウトレットで購入されるかなのです。急にロードサイド店やFBやSC,GMS等で購入されることは稀なのです。
先日店は音楽を流していないところはNGとのコメントを出しましたが、5感の2番手と言えど、全体の1割にも満たない聴覚の影響はそうなかったのですが、やらないよりやった方がまし程度だったのです。下記のアウトレットを見る限り。これからの百貨店の高額品の売れ行きももっと厳しくなるようで、「外商の次も外商」(客数が半減したら客単価を倍増すればキープできる)と宣わっている百貨店の数年後が同じことが言えるのか見てみたいものです。次の手を打たない漬けがどう出るか?
1. 佐野プレミアムアウトレットは最近記載済みで割愛します。
2. 神戸マリンピアアウトレットも最近記載済みで割愛します。
3. 神戸三田プレミアムアウトレット
ここはイオンモール神戸北と隣接されており。ファッションはアウトレットで、食事等はイオンモールで1日過ごせるので、ファミリー層が集まって来るのですが、訪館した平日は閑散としていました。ここは全館として音楽を流してはいましたが、最近の訪日外国人は増加傾向にありますが購買できる人が少ないのです。
新規店でもカナダグースには30%OFFでもそれなりにお客様がいましたが、チョコレートのリンツ等は70%OFFでもがらがらです。食品は安定しているのに、高額品は今一なのでしょう。高級食パン店の低迷を見ても。カナダグースもモンクレーの真似か左袖にアイコン的ワッペンを付けており、それを見せるために左袖を見えるようにハンガー掛けしているので。
すべての商品が左向きなのです。基本に忠実でOKです。
日本は左利き比率が9%もいて世界で比較的多い国なのです。それでも右利きが91%もいらっしゃって、右利き用と左利き用の売り場の2つの売り場は展開できないので、多い方を選んでいるのです。そこまでは良いのですが、パイプハンガーの前後2枚づつはインナーを入れてコーディネイト提案をさせるべきで、外向きに並べるべきなのです。
理由は最初のインナーコーディネイトした商品が売り場を歩くお客様に提案して、そのパイプ等に商品を掛けて販売員が接客するのですが、2枚目もインナーコーディネイトしていれば、他の方がその商品を見て売り場の中に入り易いのです。まして販売員が他のお客様に掛かっている売り場の方が他のお客様は入り易いからなのです。2枚目までコーディネイトしていないとお客様に背中を見せているだけなのですから。その他お店に来店されるのは女性が70%以上なので、男性社員には膝を曲げて売り場を歩く等のお客様目線の集大成マニュアルです。売り場は「高さが命」売り場は「引き算のMD」ですから。お客様は平面的に売り場を見なく、水平的だからなのです。
他にも小職がお客様目線で作成した売り場構築・運営マニュアルがあるのですが、長くなるのでここでは割愛しますが、このマニュアルは最低4Pであり、34Pの物を優先順位の高い方から10項目程度に絞ったもので、販売員の消化能力に合わせたので、効果は抜群でした。最近加えたマニュアルの一つに「残1枚物隠しのテクニック」があるのです。
FRのユニクロでもできていないのに好決算なので、それ以上の勝ち要素を持っているから1勝9敗なのですが、その1勝が大きいのです。FRもまだまだ伸びしろが残っていると言う事なのです。
4. りんくうアウトレット(関西空港)
ここが一番混み合っていました。バカの壁を取り払った九段下のような、JRと南海電車の共通改札口を出て、まずりんくうシークル(他の通常店と合わせてブログ予定)と言う観覧車付きの109の様な商業施設があり、通り抜けてのアウトレットなのです。中産的な中国人も多く、手前のりんくうシークルと合わせてもそのような客が多いのです。しかし、アウトレットで購買しているのは日本人であり、ここではHOKA等のショッピングバッグを負った人が多かったのです。
ここの目玉は最近OPENしたダイニング(フードコート)であり、2Fのペデストリアンから1つ上の3Fにあるのです。ふかやアウトレットは2Fにあり作りは似ています。アウトレットは(ここも)食品のテナントが少ないのですが、勿体ないのはここは海の眺望が良く、これを売りにしてホテルやレストランを隣接させて、カップルを呼ぶべきでしょう。勿体ないのです、小田急電鉄が「箱根」を活用しているように。最近やっと東武が「日光」を推し出そうとしていますが、
5.三井アウトレットパーク木更津
最近も新店OPENしたとしてリニューアルした掲店に行ってきました。
メゾンキツネ、HOKA、ルルレモン等です。ルルレモンは最近東京や大阪にも出店をして今一推しのブランドなので、それなりに人は入っていましたが、キツネとHOKAは今一でした、過去に作ったコンセプトショップ(入場のみでさえ有料)は相変わらずでした。場所が遠いのが難で、本体の中に作るべきでしょう。ラグジュアリーブランドでは新参者よりも、セリーヌのようなベーシックブランドの方の客入りが良く、転売し易いからか?アウトレットでも過去から見ているとFBやSCブランドショップの出店も多く、其れの賑わいが日増しに増えて来ています。逆に混んでいるのもそのような店なのです。
6. ジアウトレット湘南平塚(イオン系)
イオンのアウトレットですが、越谷レイクタウン、広島、北九州についての4店目なのです。
OPEN当時に数回訪れたのですが、過去はいずれもJR平塚駅からなのですが。今回は本厚木より訪館してきました。訪問は暑い時期が多いので、大型扇風機のようなもので数か所ミスト(霧状)の風を流していましたが、各テナントの開けっ放しのドアから出てくる冷房の方が冷たく良かったです。
最近OPENしたららぽーとTOKYOBAY(船橋)の北館もフードコートは2500席もあり素晴らしいのです。また、隣接している旧ヴィヴィッド・スクエアをも一体型にしようとの試みは素晴しいのですが、行くまでの不便さは従来通りで、本館から連絡通路も繋げなかったのでしょう(下の道路が自前の土地ではないからか?)イオン越谷レイクタウンSCとは大違いなのです。ララテラス川口同様出口には残ったフロアガイドの山積み(OPENして1か月近いのに)なのです。幅広い客層を掴みたかったのでしょうが、読みが大きくはずれているのです。自館に来られている人のマーケティングの不備なのです。
最近は店(アウトレットの高島屋等)にジェスチャーか過去のように団扇を配布しており、作成経費と冷房代を比べてみるとどちらが安いのか、店員さんも接客中に自ら団扇で仰ぐのでしょうか?ここもフロアガイドは削減しており、少数なのです。必要な人に渡っているのでしょうか?また、イオンも三井住友系のように人員削減でフロアパネルのあるところにインフォメーション(?マーク)との表記をしており、この方法しかないのでしょうか?
ポリ袋の有料化はともかく、紙袋(21年から)の有料化を始めたFR(ユニクロ)に対し、各社逡巡しても結果追随しているのと同様に。自社独自で経費削減を考えた施策はないのでしょうか?最近はFRもWWDのタブレット版でも正当化の告知をしていますが
良い所のコピーは当然ですが、自社のお考えは如何に?
話を戻して、混んでいるのは食品スーパーのみであり、自前の企業(イオンリーテールの食品やダイエーのイオンスタイルではなく、テナント(魚屋は魚屋)の導入なのです。親会社の力技では子会社も儲からない(子会社だからとのサービスができない)ので、出店したくないのでしょうが。デベロッパーが以下のテナントの利益まで考えられるのかが、課題でしょう。
AENA(化粧品雑貨中心)がららガーデン春日部に出したOFF-PRICE-SHOPも同様に出店しており(別記載)、高級品(エルメスやシャネル等)はなにもなく、中流品以下の在庫を引き取って販売しているだけのようです。
アウトレットとオフプライスストアの違いは、自社商品や自社ブランドのみの在庫処分がアウトレットであり、メーカーのデッドストック(在庫)を引き取って自店販売しているのがオフプライスショップらしいです。アウトレットにオフプライスショップが出店するのは当然と言えば当然ですが、廉価版からなのでそこそこ入店されているのです。上記の高級ブランドの低迷をよそに見て中流品が混んでおり、それでも高いから流れてくるのでしょう。この価格の値上げムードが落ち着くまでは沈静化も程遠いのでしょう。
日本での経営とは米国のように株主のみを見ている経営はNGで、株主、経営者、従業員、取引先様、お客様の5方向にWINWINになるように心がけるべきです。(各1/5でなくても)最近唱えている日本がガラバゴスではなく日本が通常で。多い他の国の方がガラバゴスではないのでしょうか?アクセンチュアジャパンが週5日の出社を社員に命じたように。
現在は自社・自店がこFBやSCブランドも出店れからどうあるべきか、それに向かって現状からどう進むべきかを構築する必要に迫られてきています。経済環境は間違いなく変化の兆しが見えています。どう変わるのかは別として、その中での自社・自店は何をすべきかが問われているのです。
是非とも、健全なる企業経営に向けて、早急に改善・改革される事を祈念致します。
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