生地 雅之
最近 ユニクロがおかしい
最近、ユニクロがおかしい。
先日のロシア政策の変更、その前の新疆綿問題も含め、すべてを知り尽くして判断してこられたトップのジャッジミス(世論に屈して政策を変更したこと)は今までのトップrと大きな心理に変更が起きているのです。いままでのトップではありえないと言えるのです。
信念をもってコトに当たってきたのですが、そうではない模様です。一般の素人のコメントのように「お金」欲しさのみではないくらい稼いでいるので、一般的な企業になろうとしているのかさえ見受けられるのです。いままでの大きな「家業」から、これからは通常の「企業」になるのでしょうか?甚だ残念としか言いようがありませんが、
このトップジャッジのブレ(あえて「ブレ」と呼びますが)が、現場にも影響しているのでしょうが、まずはセブンイレブンの総帥だった鈴木氏のような「どこでも何でも買えるように」との事で、ユニクロ東京での顧客層が異なるセオリーやコントワーコトニエの同場所展開(力技)や最近のマルニとのコラボの失敗(マルニとのコラボなどはユニクロにとっては全く不要)です。
過去のジルサンダーとのコラボ(+J)の失敗(大した量を作っていなく、完売即売と大騒ぎしてその後撤退済=儲かっていたなら継続している筈)で何を学んだのでしょうか?トップの周辺にマーケティング(ターゲティング)の出来ない人が取り巻いていて、弱っているトップに判断ミスを犯させているのでしょうか?
イオンの総帥の「大きい事は良い事だ」での力技で、何でもできるとの判断で、イオンスタイル板橋前野店のイオンリカーに27万円台のワインを並べ、売れると勘違いしてきた事などはまったくイオン碑文谷(元ダイエー碑文谷)での店舗イメージミスによるプライシング(価格展開)判断ミス等も狂いだしているのです。前週の「イオンレンタルストア」同様思い付きか?
しかし、話を戻してのユニクロは、売場の商品構成は定番ウエートが大きくなり、全く面白くもなく、チェック柄等の柄物ウエートも低く、最近の流行ショウでもあるエメラルドグリーンやローヤルブルーや句リムイエロー等の色味も立ち上がりにはなく、後追いで追加して店頭出ししてきたこの春、売場に新鮮さも感じられなくなってきています。
また、柄物の不足はポール&ジョーのプリント柄をコラボしてレディスインナー等に付加する情けなさはトレンドを外している最たる証左なのです。しかし素材選びでは麻の使用比率等は妥当であり、デザインもスエットパーカーも前開きではなく、プルオーバー等は適正と思われるのですが、横編み(ニット)が少なく、丸編み(カットソー)ばかりの商品構成はいかがなものか?
確かに、横編み商品は足が遅く、ワゴンに載っている商品はWJアンダーソンブランドのニットばかりであり、効率追求しているユニクロなら外していく事は尤もなのですが、業界を改革しようとしているユニクロなら、敢えてニット強化に向いて頂きたいのです。和歌山の島精機にホールガーメントを使用しての4000円未満のニット展開などその意思表示でもあった筈ですが。
後は値下げ時期の判断ミス、春物の展開が早く気温も急に高くなり出し、寒暖の差はあるものの急に寒さが戻るとはいえ、又長袖が売れる事などはまずありえないのですが、いまだに長袖の値下げが遅いのです。確かに春物の売る期間が短くなりつつあるのですが、細切れの展開期間分割により、生産数量の調整により乗り切る事が春物に期待されています。
このようにファッショントレンドのMD取入れバランスミスや、商品構成バランスミス、生産調整数量設定ミス等にミスが起きてきており、要は自社・自店販売実力の把握ミスが根源であり、小職のこのブログの過去に記載の「小売業の成功は販売実力の把握に尽きる」を
https://blog.apparel-web.com/theme/consultant/author/ochi/40eef652-60de-49b4-953c-4960e21bad95
ご一読下さい。
しかし、売場構築力は「一日の長」があり、壁面の使い方(仕切りを使っての死角造り)による購買の促進等(GMSではほとんど使用していない=気付いていない)は素晴らしいものです。但し、これは一度売場を作るとそう簡単に売場変更しないので、現在の意向でこの変化をしたものではないと思えるのです。過去のMDが素晴らしかったのでしょう。(小職の著書参考)
また、テーブルの上の林立されたマネキン多用などはFREEK-STOREのコピーですが、ユニクロとしては東武池袋店のユニクロが目立っていたのですが、効果が無いと判断して中止したFREEK-STOREと比べ、まだ継続している点(但し、向きは変更されています)は効果計測できていないと思われ、この時点から自社の考えがなくなり、可笑しくなっているのです。
現在は自社・自店がこれからどうあるべきか、それに向かって現状からどう進むべきかを構築する必要に迫られてきています。経済環境は間違いなく変化の兆しが見えています。どう変わるのかは別として、その中での自社・自店は何をすべきかが問われているのです。
是非とも、健全なる企業経営に向けて、早急に改善・改革される事を祈念致します。
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