生地 雅之

2019 30 Dec

無印良品の原点回帰

無印良品が食品をメインにしたお店を出しました。(イオン北花田の中のお店もそうですが、)

また、原点回帰として「訳あって安い」とのコンセプトも見直しをしているとの事。

この原点回帰は素晴らしいのですが、「食品強化の中で生産者の名前を出して、、」の手法は

売上増加はともかく、本当にブランド強化につながるのでしょうか?

 

各社食品スーパーも含め、生産者の名前や顔写真を出して「安心・安全」を伝えようとしていますが、

それは自店の店のブランド強化につながるものなのでしょうか?

お客様はそれを見て安心・安全と思い込んでいるように伝えられていますが、

何か問題が発生したら、本来は販売店に責任が生じるのです。

 

道の駅に出店している生産者やショッピングモールに出店しているテナントの商品に問題が生じれば、

現在はデベロッパーではなく、出店社・者がお客様に対応しているのが実態です。

本来、販売店が商品の責任を持つべきであり、暖簾の信用・信頼が鍵ではないでしょうか?

この店だから信用され、そこで買うから安心できるのではないでしょうか?

 

そのためには、どこの誰が生産しようとお店の看板でビジネスをしているのではないでしょうか?

すべて自社・自店が責任を持ってお届けしているのではないのでしょうか?

それだから、品質チェックを重要視しての監視機能への経費も掛けても

お店のショップブランドの価値を高めていくべきなのです。

 

また、メーカーは直販をしていてもいなくても、自社の商品

つまりグッズブランドで勝負しているのですから、グッズブランドの価値を高める必要があるのです。

よって、無印良品の原点回帰は無印というブランドで売っているのであれば、生産者の名前や顔ではなく、

無印ファンを増やすために何が必要なのかの手を打つべきではないでしょうか?

 

小職は前職時代に百貨店のボリュームブランド(ファミリーブランドでしたが、

紳士服のみでも正規上代160億円規模)を担当し、大手紡績の加工ブランドをスラックス素材として採用していましたが、

その紡績の加工タグを付けるように、紡績や自社TOPからも依頼されていました。

その紡績は自社の株式の持合いグループ企業であり、政治的な意向もありました。

 

しかし、小職は自社グッズブランドで販売しているので、その紡績の加工ブランドタグは不要との見解で、

TOPを説得(販売責任は自社にあるので)して使用しませんでした。

このくらいブランドにポリシーを持ち、ブランド管掌取締役の仕事をこなしていました。

 

この考え方はグッズブランドであろうが、ショップブランドであろうが同じであるべきで、

小売業であればそのグッズブランドとショップブランドの両輪のブランドポリシーを

バランス良く守りながら、上手く運用してブランディングしてビジネスを成功に導いてほしいものです。

 

現在は自社・自店がこれからどうあるべきか、それに向かって現状からどう進むべきかを構築する必要に迫られてきています。経済環境は間違いなく変化の兆しが見えています。

どう変わるのかは別として、その中での自社・自店は何をすべきかが問われているのです。

 

是非とも、健全なる企業経営に向けて、早急に改善・改革される事を祈念致します。

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