生地 雅之

2022 08 Feb

年始リサーチ⑯

毎年恒例の新春の店頭リサーチが始まっています。毎年同時期にレポートしていますので、右下のアーカイブを紐解いてください。

106.イトーヨーカドー船橋
什器の高さも低く、見やすい売場なのにがらがらであり、小売業は商品・売場・販売の3点セットがバランスよく、地域密着した顧客にフィットしていなければ好結果を生まないのです。

107.船橋東武
大型家電量販店も導入し、百貨店層を捨ててはいないのですが、二毛作も問題はないのですが、それぞれセグメントされた売場になっていなく、両方の顧客共に買いにくさ満載なのです。
デパ地下だけはおばさん中心でも潤っていますが、

108.モリシア津田沼
初めてパルコ側とは反対のエリアに行ってみました。全く死んでおり、ガラガラなのです。真剣に小売業をやろうとは見えなく、ただビルがあるので、放置しているより少しでもテナントを入れれば程度なのです。

109.津田沼MINA
ファーストリテーリング(ユニクロ)が運営するデベロッパーなのです。ユニクロやGUが入っているのですが、全く死んでいるのです。町田等も含めて、運営が出来ないのです。

110.イトーヨーカドー津田沼
隣のイオンモールよりも古いので汚いのは否めないのですが、イオンモールよりも買いやすさがそこそこあったのでしたが、どんどん駄目になってきているのです。イオンと同じレベルになっているのです。そうであればお客様は新しくきれいな方に行くのです。

111.イオンモール津田沼
上記のように何も改善されていないのに、隣のイトーヨーカドーよりもましに見えるのです。
この様な事例はイトーヨーカドー同士ですが、武蔵境と武蔵小金井の2店や大和鶴間のイオンやイトーヨーカドーと同様なのです。どちらもダメな古淵は別ですが、

112.津田沼PARCO
A館、B館ともに、いつもがらがらなのです。

113.千葉そごう
食品以外はがらがらで、デパ地下の強味は十分に出ています。何故百貨店は食品からのMDを強化しないのでしょうか?

過去から、GMSは食品売上比率が高く、利益もそれなりに取れています。また逆に百貨店は衣料品等の利益率の高さに依存していたのです。コロナで衣料品が売れなくなってきているのですから、いち早くデパ地下の強化に目を向けるべきなのです。
百貨店の食品は粗利率が低いので、いままで強化対象にもしていなかったし、GMSも衣料品が足を引っ張ってきたので、縮小の一途を辿っているのです。

そごう・西武の今回の売却方向も、セブン&アイのアイデアで、イトーヨーカドーの衣料品事業の再建に、そごう・西武を持つことによりシナジーを出したかったようですが、無残にも崩れているのです。そごう・西武の衣料品ができてはいないので、参考にすることそのものが間違っているのです。また、GMSやコンビニの食品の力を百貨店にと、セブンプレミアムの商品をデパ地下に導入したりと、やる前から失敗すると判っていた戦略を取ってきたのです。当然結果は散々な目に。

この惨状を見て、この結果であり、戦略は正しいと思われるのですが、戦術(やり方)がまずかっただけなので、方向(道程)を変えるだけで好結果は見えているのです。まして買取をメインにしているGMSならなおさら百貨店の委託・消化ビジネスよりも明確に成功する可能性は高いのです。まずは自社・自店顧客のマーケティングからですが、

百貨店も地方の三越が一六タルトとゴディバのコラボの商品を発表し、完売していて新宿伊勢丹の食品売場にも一瞬展開していたのですが、即完売しているのです。実はこの商品名に三越や伊勢丹の名前がクレジットもされていないのです。なんと商売っけの無いビジネスなのでしょうか?勿論、取引先の抵抗があるにせよ、汗を流して交渉してでも、クリアして店頭展開すべきなのです。百貨店は今や限定商品や先行発売商品しか売れていなく、これのみではとても全部の売上などはカバーしえないのですが、少しでも寄与する可能性があるものなら手を出すべきなのです。もっと貪欲さを表に出さないと生き残れないのですから、

当然百貨店のPB同様に、買取メインと言えどGMSも自前では当然不可能であり、外部に依存する事以外に道はありません。でも外部に依存すれば、百貨店のPBも、GMSの衣料事業改革も難しくはないのです。但し、「正しい事を正しく評価していく姿勢」を持つこと(結果重視)と依頼の仕方(目線)こそ再生への近道なのです。

114.ペリエ千葉
OPENした時はそれなりにJRの立地の良さを謳歌していたのですが、手を緩めるとこのように凋落していくのです。過日の錦糸町PARCOの様に。我が世の春を謳歌していたのに、小売業も経営も打率であり、UP&DOWNがスタンダードなので、コンスタントに高い位置を維持する事が望まれているのです。錦糸町近辺の商業施設はドングリの背比べ程度であり、デビュー当時のPARCOが頭一つ抜けていたのに、他と同レベルになってきて、パワーのある商業施設が1館できれば、立地の良い駅ビルのテルミナ(駅を挟んでの分断で、使い勝手は悪いのですが、それでも)以外は埋没するでしょう。ららぽーと海老名がビナウォーク(小田急)の再開発を確立すれば、独り勝ちもなくなるのと同様です。そうなればイオン2店はこのままでは危ういでしょうが、


現在は自社・自店がこれからどうあるべきか、それに向かって現状からどう進むべきかを構築する必要に迫られてきています。経済環境は間違いなく変化の兆しが見えています。どう変わるのかは別として、その中での自社・自店は何をすべきかが問われているのです。

是非とも、健全なる企業経営に向けて、早急に改善・改革される事を祈念致します。
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