生地 雅之

2026 12 Jan

提言・7

最近考えされられる事が多いのです。

「モノからコトへ」過去に恐らくこの業界初(今から35年以上前)にモノからコトへの変換を提言したものでした。その時もモノの良さの精度を上げて、お客様を引っ張る吸引力に活用すべきと言う意図だったのですが、現在ではコト提案が一人歩きしているようです。小職は当時の言いたいことが曲がった方向で解釈され、違う方向に走っているような思いです。

 

最近はもう一度モノに戻ると提言し直しているのです。お客様はモノ(商品)を買いに来られており、保険や旅行と言ったものまで今や商品と呼んでいるのです。確かにレジャーや安心保険も目に見えないものですが、そのようなものにまでお金を支って預いている事は事実なのです。それをコトと呼ぶのは自由ですが、お客様は見えようが見えない物にまで対価を支払っておられるのです。

 

どのような形でもモノを売ってビジネスをしているのですから、モノが売れなければ売上も利益もありません。モノが売れると言う事は購入される方の価値観が期待値(価格)を上回った物しか売れませんので、付加価値がなければ「ゴミ同然」なのです。その商品に付加価値を認められる人を探して、目の前に商品を置くか、自社・自店に来店されるお客様のニーズを察知してその商品を自ら作るか購入してそのお客様のに置く以外手はないのです。前者はわずかで、後者は山ほどの企業があるのですが、後者と言えどまともにはできていません。

 

このような「消費者目線」のマーケティングの上、「プロの技」での商品開発や調達をしないとNGなのです。簡単なようで非常に難しいのです。過日も記載したように、米国の自動車王のヘンリー・フォードがお客様の声を聴くだけでは「早い馬を探せ!」になるので、自動車は生まれていないとの言葉は言い得て妙です。如何にお客様の声に耳を貸し、何を望んでいらっしゃるのか(本音)を具現化すべきなのです。それには「プロの技」が必要不可欠なのです。

 

百貨店では殆ど場貸しになり、バイヤーと言う言葉も名刺から消えて久しいのです。バイヤーが売り場や商品に口も出せないからなのです。過去には買取でもないのに、消化・委託さえ口を出し、自分の思い(本当のお客様の声を代弁したつもりで)を語った物でした。その名残が伊勢丹新宿店なのです。今や自主編集売り場(買取を一部含む)でさえ、全体の3%を切っており。人件費削減以外のコストカット策しかないので、百貨店の営業利益額目標が外商売上が下がっても高め維持である限り、販売員削減を否めないので、買取や自主変種売り場を増やすことはあり得ないのです。

 

新規事業もそう簡単には育っていないので、親会社とすればM&Aによる事業買収(そこにいるプロの人材ごと確保ができる)以外多角経営の道はないのです。それにより経営の踏襲はできなく、自分が変われば経営手法は変化することは否めない事実なのです。よって、オーナー企業的TOPは自分の経営スタイルを守りたいのなら死ぬまでTOPに君臨すべきなのです。死んで代替わりすれば否応なく、経営は変わらざるを得ないのですから。

 

先日リサーチ中に感じたのですが、昨今の値上げムードの中、小職(天然繊維志向者)お気に入りの綿100%の無地Tシャツを1000円以下でまだ維持しているのはユニクロではなく、イオンリテールなのです。このようにイオンリテールは凄い商品も残しているし、展開もしている(OVS・イタリアSPAの子供服も)のですが、自社で作ってもどれが誰のためにどう良いのかを見極める人が不在で、不要な山積みの商品に埋没し、良さが表現もできていないのです。売り場は引き算のMDですので、不要な商品を取り除くだけで、良い商品が浮かび上がってくるのです。その目を持ったMDの出来る人材が不在(育成できていない)だけなのでしょう。

それ以外にユニクロがオーダーの代わりに、ゲージ見本を各店に展開し袖丈等をお客様に合わせてcm刻みで対応で売る仕組みを過去から展開しているのですが、ウールジャケットと表現していたので、ユニクロは合繊を得意として使うから、毛が数%程度の混率でもそう表示しているのではと思い、品質表示を探したのですが、ジャケットのゲージ見本には品質表示が付いておらず、同素材のスラックス(これは出来上がり商品の販売)を見つけ、確認したら毛が96%も使用されていたのです、価格は出来上がりのウールスラックスが7990円で、サイズオーダーのジャケットが6990円と言う価格だったのです。近くにあったTAKAQのセール商品ではポリエステル100%のスーツが15000円程度であり、素材はユニクロの方が良いのに、仕立ては紳士服専門店の方が良い(アンコンでは無くPADも芯地等も)と思われるのですが、この価格バランスは?また吊るしのスーツ価格の下限はGMSや専門店チェーンでは10000円割れだったのが既に15000円に値上っています。

 

現在は自社・自店がこれからどうあるべきか、それに向かって現状からどう進むべきかを構築する必要に迫られてきています。経済環境は間違いなく変化の兆しが見えています。どう変わるのかは別として、その中での自社・自店は何をすべきかが問われているのです。

是非とも、健全なる企業経営に向けて、早急に改善・改革される事を祈念致します。弊社へのご連絡は、HOME-PAGEのお問合わせより、お願いします。