生地 雅之
年始リサーチ㉑札幌ヴァージョン2-1
毎年恒例の新春の店頭リサーチが始まっています。既に2月ですので年始ではなのですが、毎年同時期にレポートしていますので、右下のアーカイブを紐解いてください。
142.南千歳アウトレットレラ
久しぶりに酷いアウトレットを見ました。
現状は
1. ショップ131区画中の空き店舗58(約44 %強程度)もあり、今迄見てきたSCやFBの中でも飛びぬけて酷い退店率なのです。
2. 店は当然寒いのでドアは閉めたままですが、来店客もまばらで外にパイプ等を出している店のみそれを見て中に入って来られている程度なのです。賑わっているのは子供の遊び場で、お子様を連れた母親が数組遊んでいる程度なのです。
3. 駅から5分足らずの館ですが、雪道を恐々歩いて行ったのですが、僅かでも滑れば転倒しそうなのです。
4. 理由は駅前立地であり千歳空港から1駅札幌寄りの好立地なのですが、空港から市内に戻る人は一時も早く帰りたいし、空港に行く人は出張で来た人以外にここにに寄っての買い物は荷物になるのでしないと思われ、このアウトレットのみの目的以外には来館もありえないのです。
改善策としては、
1. 雪や雨の影響のない構造にすべきで、アウトレットはSCと異なり、外向きに店があり、違うエリアに行くには屋外を通るのが常なのです。SCは内向きであり、吹抜けエリアでも屋根を付けたりしての傘のいらない回遊性を作っています。この土地の様な環境なら、欧米の一般的アウトレット構造を参考にするよりも、日本的なSCの構造を参考に作るべきでしょう。
日本初のSCのマイカル本牧も当時6館に分かれ、館の移動は傘が必要なのです。この件は過去のブログにも記載していますが、雨の少ない米国の建築家が作ったと見えるSCであり、アウトレットも参考にすべきではないのです。
もう一つは1館(エリア)毎に完結型MD(衣食住)にすべきで、マイカル本牧は1館全てラグジュアリーに、1館全てコンサバ・ブランドにして、平日はラグジュアリーの館はOPEN当時からがらがらで込み合っている館も出来ているのです。
渋谷西武のA館・B館が両館足して1MDとの構造で、一等地にありながら売上が対して取れない事情と同様なのです。(両館を繋ぐ通路は誰も通っていないのです=新宿伊勢丹メンズ館と本館も同様ですが)
過去にもこのブログに記載のソラリア福岡(西鉄)とイムズのリーシングMD(フロア区分MDやテナント・リレーションMD)の差(比較)も参考になるでしょう。イムズはリレーションはNGですが、オセロのように趣向の違うショップを混在させているとお客様が楽しんでいるのですが、カテゴリーで割るとそのカテゴリー目当て(目的買い・指名買い)のみのお客様しか来ないのです。それで維持できるのなら問題はないのですが、
これからもお客様目線と売上結果を見てどうバランスを取るかも重要なポイントです。
2. もしこれからの改善なら、札幌市内の大手ビルの前の歩道に断熱材を使い、雪が解けて歩きやすいようにしている点は参考になるでしょう。
当然大きな経費も掛かりますが、アイデアとしての一つなのです。雪国の方の生活は大変と思われますが、市民の生活の向上を考えるなら政治も含めて考えるべきでしょう。優先順位として先に民間にお金を投じるかは課題ですが、千葉県の知事が経済効果の継続のために、海ボタル(木更津~川崎の海の上の高速道路)通行料金800円維持をと表明している事を見れば、
142.ARIO札幌
札幌駅から千歳空港に向かい各停1つ目に駅の苗穂)にある商業施設なのです、
駅から屋根の付いたペデストリアン通路があり、10分程度でARIO札幌の間際まで繋がっていますが、その延長の2FからはARIO札幌には入れなく、手前の階段を下りて、ARIO敷地内の雪道を通ってARIOの1Fの入口から入る造りなのです。
この通路の途中には幾本の近くのマンションへの入口に繋がっているのですが、駅が作っている通路らしいので、近隣の住民には手厚く中央から来たARIO(セブン&アイグループ)には冷たい対応のように見えるのは小職だけなのでしょうか?ARIOは首都圏のARIOよりもテナントレベルは少し低い(首都圏のARIOも他の施設よりは低いのですが)のですが、入店客は同様にがらがらです。但し、近隣のインフラを支えている事は事実なので、
143,三井アウトレットパーク北広島
北広島駅や札幌駅からの路線バス(約30分程度)なのですが、上記レラよりも行くまでは不便なのですが、最初から他に何もなくアウトレット目当てですので、少しは賑わっていました。三井系でもあり、テナントレベルもレラよりは高く首都圏クラスであり、ファミリー層もそれなりに入っていました。バス停から館までは歩道の左右に180CM程度の雪が積み上げてあり、車道からも歩道がある事さえ見えない状況なのでしたが、
現在は自社・自店がこれからどうあるべきか、それに向かって現状からどう進むべきかを構築する必要に迫られてきています。経済環境は間違いなく変化の兆しが見えています。どう変わるのかは別として、その中での自社・自店は何をすべきかが問われているのです。
是非とも、健全なる企業経営に向けて、早急に改善・改革される事を祈念致します。
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