生地 雅之

2024 06 May

ハラカド

4月中旬に明治神宮前に行ってきました。東急がOPENさせた掲店と、反対側にある投球プラザ原表参道宿をリニューアルさせたからです。
ネーミングはありふれた名称ですが、昨年に大宮駅数分程度のカドビルを商業施設に大栄不動産がリニューアルオープンさせた時は「大宮カドマチ」(門前町)であり、どちらも都心的ではないのですが、

要は原宿の伝統的文化の象徴(シンボル)にしたいのでしょう。構成は適しています。
新宿歌舞伎町プラザしかり、あべのキューズモールしかり、東急の戦略が地元密着に戻った証左売るなのです。渋谷を「大人の街に」との方向で「フクラス」を作ったにも関わらず、未だに渋谷は若者の街です。

一度付いた地域やショップやブランドのイメージはそう簡単には変えられないのです。自社・自店のお客様の欲する商品(コト・モノ)をマーケティングして置けば売れるのですが、殆どの企業はこのことさえ不完全なのです。勿論買いやすい場構築も。こちらの方が手っ取り早いのですが、商品力が低くても、ある程度は簡単な買い易い売場構築でも売上は上がるのです。

「売りたいものを自ら揃え、買ってほしいお客様を呼ぶ」ことができるのは「伊勢丹新宿本店」のみ(小職の認識内では)であり、それもすべてではなく、すべてを変えられるなら現在の売上の1/3も取れないでしょう。それほど難しいのですが、過去から挑戦してきた賜物なのですが、現在消化ビジネスの台頭により、「バイヤーのレベルがどんどん下がってきている」ことは否めない事実なのです。「リスクのない所に利益はない」のですから。

話を戻して、掲店は渋谷PARCOの原宿版であり、歌舞伎町プラザから飲食を増加させた進化版なのです。小売業は開店させてから改善できるので、不備があれば修正もかかりやすいのです。近々に記述するヨーカドーとアダストリアのコラボの「FOUND GOOD」なのです。
ハラカドには飲食は5~6Fにあり、銭湯も屋上テラスもあり、十分に堪能できる館なのですが、ここも歌舞伎町プラザ同様に利益が取れるの(存続できるか?)かは疑問です。旅行や保険でさえモノなのですから。確かに利益を生み出すことは何も物売りだけではないのですが、両者のバランスも重要なのです。経営とは継続ことが基本なのです。

東急プラザ表参道原宿のリニューアルを見ても、エスカレータの配置のせいか、5Fまでしかないのに、下りエスカ前のショップは入替(売れているなら出ていかない筈)か、退店している始末で、要は小売業は装置(立地)産業であり、どんな効率の高い店でも優劣は当然存在するのです。百貨店は昔は坪効率よりも、面積が広くても売上額を優先してきたのです。今や利益額であるべきでしょうが!

現在は自社・自店がこれからどうあるべきか、それに向かって現状からどう進むべきかを構築する必要に迫られてきています。経済環境は間違いなく変化の兆しが見えています。どう変わるのかは別として、その中での自社・自店は何をすべきかが問われているのです。
是非とも、健全なる企業経営に向けて、早急に改善・改革される事を祈念致します。
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