生地 雅之
サマンサタバサ&WPC
6月初旬に西銀座デパートの1FにOPENしたサマンサタバサのお店です。
元サンリオのピユーロランドがあった一等地なのです。サンリオは経営者が変わって再生に向けていたはずですが、まだ未完成なのでしょう。キティちゃん以外のブランド確立をしようとしているらしいのですが、このような一等地を手放さないといけない状態で、道半ばなもでしょう。難しいのでしょう。再生のために、コストカットは当然であり、1円でも支出を止めるべきなので、正解なのですが、果たしてキティちゃん以外のブランド育成という方向がこの企業にとって、正しいのでしょうか?やり方は他にも、、、
掲店(サマンサ)は、自社のブランドを混載展開しており、売場はブランド毎にコーナー展開しているコトは間違いではないのですが、各ブランド「基幹ブランドの枝ブランド(シリーズ)程度」が似通っており、差別化ができていないので、全部一緒に見えるのです。
雑貨(ハンドバッグメイン)であり、VPの斬新さもなく、ウェアがないためにシチュエーション提案も表現していないのです。自社商品の羅列なのです。一部サマンサベガが壁面にあり濃色を展開している程度で、他は殆どパステルカラーなのです。そこの差別化のみであり、逆にパステルカラーを展開していないので、ベガは売上が取れるのでしょうか?
自社ブランドのみで展開することは販売員効率は上がるのですが、逆に「お客様から見て、1点買えば良い」のでしょう。差別化したものが、シチュエーション毎に使われ、1人数点の購入に繋げるべきではないでしょうか?過去に紳士服チェーンが若年層に、それまではスーツはNAVYかCHACOALGREYしかないビジネスシーンにBLACKを出し、FORMALにも対応できると打ち出し、結果FORMALSUITSはアダルト・シニア層にしか売れないようになったのです。
自分で自分の首を絞めたのです。本来はビジネスシーンにBLACKがない(色やサイズでの差別化)にも問題ではあるのですが、NAVYやCHACOALGREYで新しい打ち出しが必要なのです。BLACKにはなおさら、
このように、自社ブランドのみの混載展開では、この枝ブランドはどのように使っていただきたいのかの主張が必要不可欠なのです。その場合は枝ブランド毎のショップ展開がベストでしょう。過去に某カジュアルメーカーが原宿に基幹店をこのように出し、失敗して
翌年以降にそのショップ名のブランドを立ち上げたのです。
小売業はこのように走りながら改善できるのですから、ブランドの差別化とMD手法を見直すことが望まれているのです。そのまえにマーケティングの不備の見直しから、
サンリオも含めて。
その後銀座メトロのエチカに行き、元某セレクトショップが展開している跡地にWPC(話題の傘)のお店が入っていました。このブランドはサマンサと比べ、ブランド力は低いのですが、お客様に向けての商品開発で広がってきた大阪のメーカーなのです。機能重視型ではあるのですが、サイトを見てもシチュエーション表現もあり、1人でも多数購入できるのです、
特に、必需品に近いアイテムはファッション性を追求する度合いと機能性の度合いのバランスをきっちり企画デザイナーやMDerに徹底しないと起きるコトではあるのです。お店は狭いのに混んでいました。
現在は自社・自店がこれからどうあるべきか、それに向かって現状からどう進むべきかを構築する必要に迫られてきています。経済環境は間違いなく変化の兆しが見えています。どう変わるのかは別として、その中での自社・自店は何をすべきかが問われているのです。
是非とも、健全なる企業経営に向けて、早急に改善・改革される事を祈念致します。
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