生地 雅之

2025 02 Jun

提言3

最近、様々なニュースを見て考えされられます。
先日の繊維関係の業界紙に、ラグジュアリーブランドの減益ニュースが掲載されていました。
どんなに減収減益でも、ブランドの生き方(方向性は堅持する)といった内容なのです。同紙にコックス(イオンの子会社のアパレルの社長が経営改革が順調に進んでいて好結果を生んでいるコメントも掲載されていました。内容はほぼ同じなので、ラグジュアリーブランドの方が減益なので、小売業がビジネスとして儲からないのは間違っているのです。

コックスの方が結果を出しているので、規模は比較にはなりませんが、結果オーライです。
コックスは、結果以外に改革の方向性等がコメントされていましたが、素晴らしい内容です。一例はファミリーマート(伊藤忠系)のように、価格は上げないで質を良くしたり量を増やしたりして、シェアの拡大に向かっているのです。ファミリーマートはコンビニTOPのセブンイレブンに日販売上金額に10万円程度の差を付けられ、あの手この手(衣料品まで手を出し、来店客にワンSTOPショッピング)を仕掛けて追いつこうとされている素晴らしい企業なのです。

コックスは目標をFRにして、いつも提言していますように、FRは良い所が1つ(物づくり)で、悪い所は沢山あり、それで1勝9敗ですが、その1勝が大きくて結果が出ているのです。そのFRの良い所を真似して、最近はFRも苦しいので、好立地への移設をやっており、小売業は立地や気温に影響されるのは否めない事実なのですからその物まねも。そう簡単に新ビジネスモデルや新業態などは生まれないからなのです。それでも頭で判っていても、「判る」と「できる」は異なるのです。結果を出してこそ「経営」なのです、だから経営は面白いのです。

コックスの経営者がこれ程できるのですから、イオン(利益確保に値上げ以外に方法がない)もこの人を経営者(TOP)にすれば、もっと結果を出せるのです。年齢や性別等は関係なく、経営が出来るかどうかで経営者を見極めて欲しいものです。見極められないから苦戦しているのでしょうが、勿論結果を出すためには何でも自分一人でやらず、自分の出来る事をできる人に、依頼できる部下の育成することも重要です。自らがその目線を養成しないと。勿論できる人を見つける方が手っ取り早いので、アインHDのように、数年後には現在の2.2倍の1兆円規模に(できるかは?)。

その手法はM&Aであり、この手法は業界のプロまで一気に手に入れられるので、手っ取り早いのです、但し自分の経営手法は継続出来ない事を踏まえてですが、もし自分の経営手法に固執されるのなら、いつも申し上げているように、自ら死ぬまで経営者を継続すべきなのです。往々にしてオーナー企業はそうならざるを得ないので、イオンや二ディック、FRや高島屋(もうお亡くなりですが)等も。精神(真髄)はともかく、亡くなれば後継者が自分の思う通りに変更されていくのですから、

過去の素晴らしい経営者(松下幸之助等)達も当時は素晴らしい言葉(三現主義の様な)による指針を出して経営(自ら実行も)されていたのですが、今の時代に適していないのです。総理の安部さんの時代の官房長官の菅さんは当時安部さんに反対する立場ではなかったのですが、自ら首相になった途端に前任の継承をと言いながらも自分の考えに変えているのです。このようにTOPに立つまでは駒の一つなので、歯を食いしばってYESMANに徹すべきなのです。その中途半端な立場で持論を出せばサラリーマンなら降格もあるのですから。覚悟して。

現在は自社・自店がこれからどうあるべきか、それに向かって現状からどう進むべきかを構築する必要に迫られてきています。経済環境は間違いなく変化の兆しが見えています。どう変わるのかは別として、その中での自社・自店は何をすべきかが問われているのです。
是非とも、健全なる企業経営に向けて、早急に改善・改革される事を祈念致します。
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