生地 雅之

2025 26 May

群馬エリア

4月中旬に北関東西側の「群馬エリア」に行ってきました。いままで高崎~前橋~伊勢崎だったのですが、今回は違う時間帯の状況も見るために、逆回りで、それまでも北関東「栃木エリア」にも佐野プレミアムアウトレットからイオンモール佐野新都市、イオンモール太田(群馬県ですが、佐野からの方が便利なので)等はリサーチしていましたので、久しぶりに西側の群馬エリアなのです。

 

1.スマーク伊勢崎

北千住から東武線で伊勢崎に行き、バスで10分強のスマーク伊勢崎に向かったのです。

平日の午前中でもあり、ガラガラで閑散としていたのです。これでやっていけるのかと思わせる状況であり、セントラルのテナントの面積が少なく。逆に地元のテナントの面積が広いのです。セントラルのテナントが売れないと判断して面積を小さくしたようなのです。セントラルショップは企業として堅持できているケースも多いのですが、モールがこれでやって行けるのか?因みに北関東では一番まともなSCだったのですが、閑散としています。

駅前にベルシア(食品スーパー)があり、今後はこの店がデイリーで活性化することでしょう。

駅前で立地が良いので。GMSが今後駅前立地での多層階MDノウハウを取得すれば、ここに1フロア面積が小さくても勝てるのですが。

ベルシアは東武線の伊勢崎駅前にあるのですが、鉄道も各停で客数もすくなく鉄道もやって行けるのか?結果強味は駅前立地のみか?

 

2.けやきWALK(前橋)

上記伊勢崎から両毛線に乗り、高崎方面に向かう途中に前橋があり、寂れた県庁所在地なのです。経済としてはその先の高崎に高島屋とOPA(イオン系FB)があり、群馬県に2つの町は分散して寂れていく一方なのです。過去には前橋にも西武(西友系西武)があったのですが、

前橋駅より南東へ徒歩10分程度に掲店(ユニーのアピタが核の2層)があり、ここも上記同様セントラルなテナント(ハニーズ等)が小さい面積なのです。閑散としていますが、

JRの両毛線も1車両10名程度の客数で、とても維持できないと思うのです。

地方は車社会だからなのか、駅からけやきWALKへ行く途中(駅近く)の月極駐車場(20台程度)がいくつもあり、1台程度止まっている程度でがらがらなのです。しかしけやきWALKの駐車場は買い物客で7~8割程度埋まっていました。こことどう連動できるかも課題です。

イオンもPBのトップバリュもそうですが、上記のユニーの商品レベルよりは落ちており、日本特有のGMSのハイ&ローのローの下をくぐらないとEDLP(エブリ・ディ・ロー・プライス)は日本では維持できないのです。日本はガラバゴスではなく、企業がその地域のマーケティングを徹底していて、店名のみでなく地元顧客のニーズの把握により地域のお客様に密着できている証左なのです。イオンリテールのように、地域毎の価格を変える対応のみではなく、その地域に必要な商品構成(奥行も)をすればもっと利益は稼げるのでしょう。

上場企業を減らし持ち株会社を潤わすために、上納金を増やすのみではなく、しっかりと地域に応じたお客様に応じた商品構築・展開ができれば、ユニクロよりは少なくとも、衣料品は多品種(これは不要)・多量生産していたので、それなりに仕入れは安い筈ですので、適材・適所に商品配分をすれば消化率は上がるので。儲かるのです。機会ロスを怖がらずに不要在庫を造らない事で利益は上がるのです。

 

3.イオンモール高崎

カニ張りを気にしないイオンが高崎と前橋の間(前橋寄り)にあるSCで、群馬県では栃木に近い太田を除いてここ1軒なのです。南関東(茨城等)には多いのですが、さすがにイオンはセントラル企業なので、セントラルのテナントの面積が小さいと言う事もなく、通常のイオンモールなのです。不思議と前橋からバスで掲店に行き、またバスで高崎まで戻れるのです。バス運賃は前橋の方が安い(恐らく近い)のですが。

駅前の高島屋はガラガラであり、今後閉店かSC化していく事でしょう。高島屋はSCを付ければ家賃収入でやって行けるのか?昔の二子玉川、立川、日本橋、京都等を見ても、ビジネスモデルが古いまま(一番まともなのは京都ですが、本館との全体ではまだ衣料品が多い)なので、現在に合ってはいないのです。閉店までの息継ぎをしているだけで、いつかは?最近は阪急阪神百貨店までスクエアと称し、同様な事を仕掛けています。(高槻や今回の川西も)。名前に高島屋や阪急等を付けてもブランド価値を下げているだけで、さっさとデべノウハウを吸収すべきなのです。西宮ガーデンズを電鉄から早急に百貨店へ移行し、ノウハウを培うべきなのです。

西宮ガーデンズは繊研新聞社のSC賞を連続して受賞(評価の採点基準は?)してはいますが、手前の核の西宮阪急はともかく、奥のイズミヤ(3層が2層に)を見ても、デべノウハウはともかく、テナント(GMS)の立て直しまでは無理ですが、これからのデべはテナントの指導まで必要不可欠なのです、やらないと売上(賃料)も取れないので、売れない(商品魅力がない場合と伝えられていない場合が)商品を売るテナント・販売員までをコントロールできないと。

そのSCブランドもイオンモールもららぽーと(三井不動産系)には勝てず、ららぽーとは愛知の東浦のように好立地の出店をし出しているのです。名前等をイオンモールのように共通化せず、地域で育った屋号を残し(三越伊勢丹や大丸松坂屋、そごう・西武のように)、ビジネスを展開しているのです。アウトレットのジャズドリーム長島等や、マリンピア神戸の様に。小売業はここは判っているようですが、屋号を変えると売上も激減するので。

 

現在は自社・自店がこれからどうあるべきか、それに向かって現状からどう進むべきかを構築する必要に迫られてきています。経済環境は間違いなく変化の兆しが見えています。どう変わるのかは別として、その中での自社・自店は何をすべきかが問われているのです。

是非とも、健全なる企業経営に向けて、早急に改善・改革される事を祈念致します。

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