生地 雅之

2025 03 Nov

提言・5

最近考えさせられることが多いのです。
1,    池袋西武化粧品売り場OPEN.
先日見てみてきましたが。全ブランドではないので、どこが日本一なのか見た目では分かりませんでした。ラグジュアリ―迄は行かないブランドの集積であり、シャネルもまだでした。百貨店の化粧品売り場は殆どブランドでくくられ、平場っぽいのは阪急うめだ本店の2階くらいなのです。要は百貨店の販売員は化粧品メーカーの全商品を説明出来ないので、平場と言えど各ブランド毎に販売員が応対するのです。今ができていないと思われますが昨年以前は阪急うめだ店でさえ、自社販売員同士が私語を話して、順番の整理券も配っていない状態だったのです。

2.売り場マニュアルの構築
  売上日本一の伊勢丹新宿本店でさえ、食品売り場の部長がタモリのTV取材に答え、自前什器は117cmの高さ、銘店の什器の高さ100~110cmの高さにしているとのことですが、何故117cmなのか、グロッサリーとはいえ、人の目線での売れる高さは決まっているのですから。何故銘店が低いのか?自社の商品の売れる高さを把握しているからなのです。何故117cmなのか、118cmや116cmでは何故いけないのか?

過去にイオンモールが越谷レイクタウンのアウトレットの2軒目を山の中にある広島空港から車で30分程度の場所にアウトレットの2軒目を出したのです。隣にイオンの食品売り場を隣接したのですが、自前の食品売り場はコンビニのように高い什器であり、傍の銘店の什器は低いのです。

売れないと商品を多く見せたくなるのは判るのですが、「売り場は引算のMD」であり商品、MDを絞れば絞る程売り場の表現(コンセプト)が明確になってきて、売り易くなるのです
沢山見せても購買されるのは全品番ではなく、数品番なのですから、買い易い売り場が優先されるべきなのです。

1.    買い易く、売り易い
2.    買い易く、売り難い
3.    買い難く、売り易い
4.    買い難く、売り難い

自社・自店の売り場はどうなっているのでしょうか?外から冷静に見て通常は3番になっているのです。一気に1番まではとっもかく、2番までは到達して預きたいものです。

独立当初ウオールマートが手を出す前の西友と衣料品(PB)のプロデュースを受けていた時に、某衣料品売上が年間100億円売る店舗での実地指導において、衣料品什器は中島用の棚什器であれば最下段は床から10cm以上あれば大丈夫なのですが、可変式什器だったので、同行していた本部の企画スタッフに「高いから下げるようにお願いしたのですが、店長が来て、商品に埃がたまるので、もっと高くしてほしいとの指示を同行していた本部の企画部長に出したのです。当時は店が売ってくれているとの意識が本部より強く、本部の部長も小職に伝達したのです。

小職は納得せず、店長ともめたのです。「埃がたまるのなら毎日掃除してください」と「売上が欲しいのか掃除をしないオペレーションを堅持するのか。はっきりさせるべき」との事なのです。この事は現在の百貨店を中心としたEC売上にも繋がっているのです。百貨店ECは、会員登録をしないと売らないサイトの多い事。「会員名簿が欲しいのか売上が欲しいのか」の優先順位が会員名簿であり、売り上げがニの次に見えるのです。自社はどう?

データの収集に掛け、実はそのデータの解析もまともに出来ていないのです。企業はCRM,、CRMと宣わっていますが、的確なデータ解析などはできていないのが実情なのです。原因はターゲットに把握ができていないからなのです。直近の例としては、イトーヨカドーが自店の顧客が30~40歳代(実は50~60才以上)と衣料品丸投げをアダストリアに依頼し、アダストリアも自社で確認せず鵜のみで企画し、大量在庫を残しているからなのです。自社はできていると思う所から見直しです。適切な解析は弊社に一任下さい。

また最近経済紙に「ミニストップの苦戦」が報じられました。コンビニの顧客はシニア層メインと記載されており、ヤング層が取り切れていないとの事です。メインがシニア層であれば、まずシニア層を抑えることが先決ではないでしょうか?

3.公共機関の対応
  先日の足利の続きではないのですが、最初に記載したJR足利駅職員の対応を素晴らしいとほめたのですが、2回目の東武線の足利市駅からJR足利に歩いて東口に着くのですが。西口に行きたいので聞いたのですが、東西連絡通路は東武足利駅から来る途中(手前)にあるのでした。駅前に着いて聞いて初めて判るのです。手前の表示もないのです。判り難いのです。

東武線の春日部駅などは改札が東口と西口は距離がこの表示あり遠いのですが、西口までの下り階段前にこの先はトイレがありませんと降りる前に親切な表示があるのです。この表示は本来のお客様の立場に立って作られているのです。

前職で30歳代でアパレルのMDerであった頃、当時の営業本部長専務が読んだ本に良い事が書いてあったので、企画スタッフ全員にコピーを配布して頂いたのです。その中に「なぜ売れないかを自社上司に聞くな?」上司は作る人・売り手であり、買わないのはお客様であり、「何故買わないのか?」はそこに隠れている「不満があるから買わないのだ」との事なのです。「不満を解消すれば」と言う意図なのです。へそ曲りの小職は営業がなぜ売れないのかを自問自答して欲しいと思ったものでした。「こんな・買い手の取っての良い商品を作っているのに売れないとは売っていないのでは?」と考えていたものでした。思い上がりも甚だしいものでした。

現在は自社・自店がこれからどうあるべきか、それに向かって現状からどう進むべきかを構築する必要に迫られてきています。経済環境は間違いなく変化の兆しが見えています。どう変わるのかは別として、その中での自社・自店は何をすべきかが問われているのです。
是非とも、健全なる企業経営に向けて、早急に改善・改革される事を祈念致します。
弊社へのご連絡は、APPAREL-WEBのお問合わせより、お願いします。