生地 雅之

2024 24 Jun

セブンイレブン松戸常盤平店

5月初旬と6月初旬に掲店に行ってきました。イトーヨーカドーのHPに24年2月29日にOPENしましたセブンイレブンの新コンセプトストア(SIP店)にヨーカドーがアダストリアとコラボした衣料品ブランド「FOUNDGOOD」の雑貨を展開するとの事ですが、いつ展開を始めるかの記載がないので、時折見に行っているのです。

 

まずは初回に店員に聞いても、「間違いなく入るのはこの店ですが、いつからかは聞いていません」の回答でした。2回目は上の人に聞きに行ってきても「入らないと思います」との回答でした。この店は既に、LOFT、DAISO等の雑貨を展開しており、間違いなくこの店だろうと思われるのに店員への周知徹底が行われていないのです。あり得る話なので。

 

可笑しいのはセブンイレブンの紹介なのに、イトーヨーカドーのHPに掲載されており、セブンイレブンやセブン&アイグループのHPではないことなのです。現在の社内のパワーバランスが見て取れます。

 

話を戻して、掲店はコンビニ、食品スーパーやドラッグストアや雑貨ショップの良いとこどりをしたような店であり、面積は従来のコンビニ程度であるので、展開品目に限界があるのです。

1Fがメインであり、2Fがあるのですが現在はトイレのみの使用なのです。

 

セブンイレブンは展開品目の常に上位に入る品目のみの展開であり、上位に入らないものは切り捨てていく方針なので、従来のコンビニをより強く表現したものになりそうです。

この方針が正しければ結果はついてくるのでしょうが、果たして?

野菜の展開もあり、LOFTやDAISOの雑貨もあるのですが、品種が少なく、選べないのです。ここにまたアダストリアとコラボの衣料品ブランド「FOUNDGOOD」の雑貨まで入るのです。

 

勿論、各カテゴリーの上位と中位の商品の売上シェアは確認の上のTRYなのでしょうが、これはいつも提言していますように、自社・自店の売りたいものを並べ、その必要とするお客様を探し、呼び込み売っていけるのは伊勢丹新宿本店(2200坪弱で23年暦年3600億円強の売上)のみとのコトをこのゾーンでセブンイレブンは試しているように見受けられるのです。

 

弊社のバイヤーが作り仕入れるものは間違いないと言っているように見受けられるのです。

確かにコンビニ業界ではその考え方は正しい部分もあるのでしょうが、お客様から見てのコンビニはセブンイレブンが他社よりもすべての項目で他社を上回っているようには見えていないのです。確かに手は早く、おにぎり、弁当、冷食の開発等は目に見張るものがあるのですが、ソフトクリームはミニストップ、から揚げはファミマ等、各社得意分野があるのです。

 

掲店はその後、展開品目の増加に伴い、2Fまで売場にしていく事でしょうが、

これこそ「マーチャンダイジングMD」が正しくても「マーケティングMK」に不備があるように映るのは小職のみでしょうが?過去のイオンがGMSとしての自分の顧客像を見失い、碑文谷のイオン(元ダイエー)の展開を周辺がお金持ちだから自社も高額な商品が売れると勘違いしたことと同様に見えるのです。碑文谷はスタバは混んでいるのに、平場は?

 

この事は最近のイオンも引きずっており、代官山や自由が丘駅前の店等「やってみないと判らない店」なのでしょうか?ホース効果はともかく、シャワー効果を活用すべき、駅前の多層階MDを構築できていないのに岡山や京都などの先の苦戦が見えています。横浜西口は自前ではやらず、すべて家電量販店に見えます。これも百貨店同様次の一手が見えない繋とみればまだしも。

 

一般的には自社・自店がそのエリアでどのように見られているのか?彼らはどのような期待を自社・自店に向けているのか?このマーケテイングに不備があり、お客様の欲するもの適品。。適時、適所、適価、適量(5RIGHTS)を見易く、買い易いように展開(ヴィジュアルマーチャンダイジング・平面VMD)することに尽きるのです。これにはもう一つのVMD(バーチカルマーチャンダイジング=垂直VMD=モノづくり)が隠れているのですが、

 

要は如何に良い商品(お客様にとって)を作り、リーズナブル価格で店頭に並べ、無人売り場で買っていただけるようにすべきなのです。難しいコトにはなく、当たり前の事なのです。「当たり前の事を当たり前のように実行するコト」に尽きるのです。そのためには

自社・自店の「あるべき姿」の想定と、それに向けての手順(フローチャート)と

適正な組織構築と適材適所の人材配置が必要不可欠なのです。

 

現在は自社・自店がこれからどうあるべきか、それに向かって現状からどう進むべきかを構築する必要に迫られてきています。経済環境は間違いなく変化の兆しが見えています。どう変わるのかは別として、その中での自社・自店は何をすべきかが問われているのです。

是非とも、健全なる企業経営に向けて、早急に改善・改革される事を祈念致します。

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