生地 雅之

2023 10 Jan

イオンモール和歌山

昨年12月中旬に小職にとっては未開の地和歌山に行ってきました。前職では取引先(和歌山近鉄、和歌山大丸等)もあり、それなりには顔を出していたのですが、独立してからは殆ど足が遠のいていたのです。

和歌山は平担な地形ではないので、大型商業施設を作るのに土を平たくすることから始めなければならず、大手の中央企業が手を出しにくいエリアだったのです。2014年にイオンモール和歌山(これも坂になっている場所)に出店しており、通常のGMSが地下を掘るより上の乗せた方が安価に建築できるので、そちらに走り地下が出来にくい環境と等しいのです。

よって、地元スーパーのオークワが殆ど平地の場所を押さえて出店しているので、オークワだらけなのです。オークワは年商2800億円弱で、営業利益率は3%程度の一般的なチェーンストアであり、一般的なGMSよりは儲けていても、営業利益率が3%程度ですので言うほど儲けてはいないのです。

しかし、このメインのスーパーセンター店は駅から遠く、南海線和歌山市行の終点の和歌山市の手前の紀ノ川で加太(かだ)線に乗り換え東松江駅から徒歩15分程度北にある大型商業施設なのです。ここまでは前回記載同様です。ここからイオンモール和歌山のある和歌山大学駅前への直行バスもあるのですが、本数が少なく使えませんでした。

小職は店頭リサーチは常に公共機関とカジュアルウェアで1回目は最低フードコートで食事やお茶をし、地元の一般的なお客様の立場で館を体感しようと心掛けているのです。特にショッピングセンターは個家族での来店が多く、フードコートでのランチはその館での一般的なお客様の姿が見られるのです。井戸端会議的な数家族での来館なら、食事はレストラン等で背伸びをされているのですから、

紀ノ川の手前(大阪寄り)に和歌山大学前という駅があり、駅を出て少しのところに和歌山大学のキャンパスがあるのです。駅前にイオンがイオンモール和歌山を作ったのです。坂状態の土地に上手く商業施設を作ったと言えます。

館は4層であり、一般的なイオンモールなのです。駅から1Fの入口に入るエスカレータに乗らないでの入口前がB1F扱いで、コメダ珈琲を手前に、ドコモやソフトバンク、そしてペテモ(ペット)までが駅から左側に、右側に回転寿司やピザ、サイゼリアや中華などのレストランを配して、エスカレータを上がって1Fの入口なのです。

イオンスタイル(1Fは食品+日用品、2Fは衣料品、3Fは住居関連+子供関連)であり、珍しく1フロアに衣料品(メンズ、レディス)があるのです。ここも同様で衣料品が広い面積を与えられ、SKUの絞り込み等不要と言わんばかりの展開なのです。この状態は住居関連も含め、GMSイオンの一般的な扱いなのです。効率の良化は見込めない環境なのです。

ここは和歌山だからなのでしょう。反対側には1Fに無印、H&Mや未来屋書店等を核に、2Fにはイオンシネマ、エディオンであり、3Fはトイザらス&ベビーザらスとフードコートなのです。中々研究されたフロアゾーニングなのです。

前回のオークワの衣料品は大したことがなく、ここはセントラルのH&Mや、無印、ハニーズ、ライトオン、ローリーズファーム、アースミュージック&エコロジー、ニコアンド、タカキュー、グローバルワーク、コムサスタイル等が並んでいるのです。ユニクロは無くても十分なのです。

イオンは1月初めにも記載のように、素晴らしい商品があるにも関わらず埋もれているので、しっかりと見つけてお客様にお伝えできれば、MD(特に布帛アイテム)が狂いだしているユニクロがなくても、十分戦えるのです。ユニクロで一喜一憂しないでも、自社PBを磨き上げる事で、十分賄えるのです。見つける目線とMK力&MD力が必須ですが、

このようなイオンモールのスタンダードで和歌山を席捲すれば、地元のオークワなどへの意識も必要ないのです。競合の激しい処の出店で自分の足を食うタコにならずに戦えるマーケットと言えるのです。戦略の見直しがあれば十分に価値のある地域なのです。食品でいう茨城県のカスミのように。おそらく「検討した結果」と言われるでしょうが、まだまだやりようはあります。

現在は自社・自店がこれからどうあるべきか、それに向かって現状からどう進むべきかを構築する必要に迫られてきています。経済環境は間違いなく変化の兆しが見えています。どう変わるのかは別として、その中での自社・自店は何をすべきかが問われているのです。

是非とも、健全なる企業経営に向けて、早急に改善・改革される事を祈念致します。
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