生地 雅之
年始サーチ①
毎年恒例の新春の店頭リサーチが始まりました。毎年同時期にレポートしていますので、アーカイブを紐解いてください。このブログの右側のカレンダーで前年の1月を、
1. ららぽーと平塚
11:30頃に入りましたが、凄い入店客です。食品(IY)のみではなく、衣料品までのお店も沢山の人で溢れかえっていました。勿論コロナで行くところもないのが実情ですが、TVで見る限り帰省ラッシュも増えているにも関わらずなのです。
何処にこのような人間が隠れていたのか?消費パワーは半端ないのです。
勿論、混んでいるのは一部の店ですが、館にこれだけの入館客があるという事は、自店にキャッチできない側に問題があると考えるべきでしょう。
2. テラスモール湘南
ここもすごい人出であり、通路をまともには歩けないのです。
3. ラゾーナ川崎
上記1∔2同様
4. イトーヨーカドー武蔵小杉店
食品も含めてがらがら。食品メインのスーパーにはお正月としての特別完はないからなのです。
5. イオン越谷レイクタウン
上記3同様。しかし、イオンリテール(一部イオンスタイル)はBLACK-FRIDAYや初売りのキャンペーン等で盛り上がりをヨーカドー以上に上手に展開できていますので、少し上ですが、
ここまで見てきて、今年特に感じる事があります。
「かき入れ時にかき入れない百貨店」であり、何故元旦を休日にしているのでしょうか?過去からの通例だからなのでしょうか?この事だけでも経営は変革が出来ていないのです。
TOPは元旦に他の小売業の実態を見ているのでしょうか?見ても気づかないのでしょうか?
現在のコロナの影響で息も絶え絶えの状況に陥っているのに「藁をも掴む思い」での施策は打てていないのではないでしょうか?何故「儲けられる時に休む」のでしょうか?過去から休みであったからという事なのでしょうか?
経営とは経済環境の変化に柔軟に対応し、変化させなければ生き延びないのですから、環境に対応させなければ生き延びも出来ません。ルールはないのです。西武池袋店はだいぶ前から元旦営業を続けています。
コンビニは渋谷での24時間営業に変換したこと(周りはどこもやっていない時に)も合わせると、「事例がないから」との回答や「西武」はコンビニ母体の企業だから」等の言い訳が聞こえるのです。結果論とはいえ、これだけの集客があるのです。チャンスがあるそこで儲けるのが商売人なのです。
たった1日の休みを別の閑散月にシフトさせるだけなのです。社員は1日の休みなので、通常月とは変わりが無く、2月頃に長期休暇を取っているので、元旦の1日の休日などは無くした方が売上も確保できるのです。このような角度でビジネスを見直して頂きたいものです。ユニクロは消費税込での上代維持が出来るTOP(普通の人)なのです。
「喉元過ぎれば」とこの苦難も動かないでいれば、台風が過ぎ去るのを待っているだけなのでしょうか?インバウンドもそのうち戻ってくるので、待っていれば何も変えなくても良いとの判断なのでしょうか?最近の外商やECも「社長になりたい人は一歩前へ」に動かないでいたら、他の人が1歩下がり、動かない人が、残っただけなのです。
何も「変える事」が目的ではないのですが、変えなければいけない時ではないのでしょうか?火事場の火消しまで「他力本願」なのでしょうか?小売業が儲けられる時に休んでいていつ儲けるのでしょうか?削減も重要なテーマですが、攻めない守りは後退しているのです。皆様は商売人ではないのでしょうか?
「出来ない」「過去に例がない」「やったことがない」をいつまで言い続けるのでしょうか?マスコミに心地よい言葉を吐き、記事にしてもらっても、誰も助けてはくれません。株主は見抜いています。いつ気が付くのでしょうか?崖っぷちに立っているので、必死に経営していると社員に見せる事もTOPの仕事なのではないでしょうか?
TOPが休日に他の小売業を含めた売場を見ているのでしょうか?見ていても気が付かないのならその事こそ問題では?現場を見つめ、お客様の立場を考え、プロの業での改善策を本音で議論し、どのような施策を打つのかが重要であり、社員はTOPの必死な状態の背中を見ているのです。
過去緊急事態宣言時に「閉めるのはデパ地下」とコメントした流通ジャーナリストの提言も言い得て妙なのですが、このような本質を見抜く目線がないのなら、外部からでも買うべきなのです。買う目線も失っているのなら「座して死を待つ」以外には道は残っていないのです。(小職の過去のブログの「コンサルの選び方」をご参考に)
まだまだ諦めるには早いのです。気が付いた時から手を出すべきなのです。小職は敢えて業界に苦言を呈しているのです。「忖度」して企業や業界が良くなるのならいつでも「よいしょ」しますが、「よいしょ」され慣れている人達には苦言しか、苦言も判らないのです。
現在は自社・自店がこれからどうあるべきか、それに向かって現状からどう進むべきかを構築する必要に迫られてきています。経済環境は間違いなく変化の兆しが見えています。どう変わるのかは別として、その中での自社・自店は何をすべきかが問われているのです。
是非とも、健全なる企業経営に向けて、早急に改善・改革される事を祈念致します。
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