生地 雅之
紙袋が有料とは?
最近、コロナが始まって以来、企業の生き残りに向けてのコスト削減の一環に内製化も始まり、この件は別途記載「内製化は正解か?」済みですが、
EC化率が低い企業の方向性の持論もこのブログにも記載しました。つまり、EC業界では既に10%や15%どころか30%に喃々としている企業も散見されます。「リアルに強いから仕方がない」等の言い訳も多く聞えてきます。しかし本当でしょうか?
小職は最近EC売上が、リアルと拮抗するものとの提言を言い始めました。理由はリアル以上のメリットを消費者に与えられたら、時間・運賃等の消費も不要なのです。必要なのは「触れない」や「着用出来ない」等の不便をクリアできる利便性(メリット)なのです。
勿論、リアルの売上を落としてではなく、最低維持させての話なのです。よって、担当者はリアルの売上に一喜一憂しないで、OMOなどは気に留めないで自らのEC売上を伸ばすようにすべきなのです。そのためにはどうすべきか?
百貨店層やFB&SC層、GMS層、つまり「生活者はそう簡単には生活の質を落とさない」ので、同業種内での暖簾跨ぎの方が、業種跨ぎよりはまだ可能性があるので、同業他社のパイを奪う事に目を向けないといけないのです。そう簡単ではありませんが、
そのためにも、まずEC業界の平均値までに押し上げておく必要があるのです。現在の百貨店やGMSのEC化率は3%以内であり、全く平均以下なのです。何が問題かと見ますと、業界の平均が見えていないのです。社内でできない内製化の悪影響でやろうとされているから、
実は業界が売上率的に、技術的に、平均値を知っている人間は社内に不在なのです。業界のすべてを把握できている人間も業界には不在ですが、各PARTSの専門家は業界に存在しているのです。その専門家を集め、平均値を知る事により、業界の平均値にワープすべきなのです。
知見こそ外部からに尽きるのです。社内で「気付き」の出来る人が存在するのでしょうか?話を聞いて「なるほど」と納得されても、最初から気付いている人などありえないのです。これは一朝一夕にできるものではなく、社内で他の社員を褒める人は何を見ているのでしょうか?
できる人が多いと言われている企業の方も他社に比べ、容積は大きくても間口は狭く、深堀できているのです。間口は狭く、容積は他社よりも大きいのです。社内では平均値よりも間口は広いので高評価なのですか、他社の平均値を知る人から見るとまだまだ小さいのです。
内製で出来るようにするのにも、ミドル(代表権のない取締役~部長以上)の教育が必須なのです。優秀な部下が出来ても、その提案を判断できるミドルの頭が固ければ何の意味もなさないからなのです。
GMSはある程度出来てはいるPB化も、百貨店ではまだまだなのです。買取を逃げていては何もできません。SPAを成功させたセレクトショップ(セレクトという名前はもう合ってはいませんが)が、どうしてできたのかを研鑽せずに、買取PBを無闇に増やしても何も生まないのです。
今や、彼らが出来ても自らは出来ないのです。同じ過ちを繰り返さないで欲しいものです。要はEC同様に先駆者が存在するので、少なくとも先駆者のやり方を「見よう見まね」で研鑽し、そのままでなく自社に合うやり方で応用すべきなのです。ここまではワープすべきなのです。
その後は同一線上に並び一進一退になるのですが、それでも先駆者に「一日の長」はあるのですが、それでも並ぶまでは出来るのです。また、ECに優秀な人をあてがっていると言うのは「嘘」です。リアルの売上が97%の企業で、優秀な人を3%程度にあてがう筈はないのです。
話を戻して、某大手衣料専門店がポリ袋の有料化時に紙袋まで売るようになってきたのです。本来小売業がやるべきレジまでお客様に押し付け、不当とも思える利益主義に走っているのです。全うな営業活動により営業利益拡大ではなく、
その影響か某大手GMSが食品以外の衣料+住居関連商品の紙袋の有料化に向かいだしたのです。真面(まとも)な営業利益を高めることに向かわずに。要は買取でやっているPBの生産過多の修正もせずに(前年実績よりも生産量を抑えているので)多少は在庫が減ってはいるものの、妥当な生産量の見極めにも向かわずに。
要はまともな改善により、営業利益(率は2桁以上に)を改善させ、冒頭の某大手衣料専門店に対し、紙袋を無料化させ「これが本当の小売業だ」と王道を貫いての喧嘩を売っていただきたいものです。
現在は自社・自店がこれからどうあるべきか、それに向かって現状からどう進むべきかを構築する必要に迫られてきています。経済環境は間違いなく変化の兆しが見えています。どう変わるのかは別として、その中での自社・自店は何をすべきかが問われているのです。
是非とも、健全なる企業経営に向けて、早急に改善・改革される事を祈念致します。
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