生地 雅之
地方百貨店の近未来
V
昨今百貨店の売上が好調に推移しているように見えています。好決算も続出です。決算は基本予算比でhなく、前年比ですが、でも全体ではそうですが、すべてがそうなのでしょうか?
中身はインバウンドと外商が好調であり、過去の百貨店の売上や利益の中心だった衣料品(特に婦人服)は見る影もなく衰退し、まだ衣料品に中では多い(来店客数の80%前後は女性なのですから)のですが、売るものが変わっているのです。当然ビジネスは利益額・率の高いものを拡大し、低い物を縮小するのはビジネスの基本ですが、そのことは当然なのですが、どちらも都心部中心なのです。
外商は付加価値や投機価値のある希少的な商品は多様な人間が集中している都心でしか売れないし、インバウンド(訪日外国人)も商品を購入しているのは都心に集中しているブランドの基幹店や大型百貨店なのです。インバウンドにとっての地方は観光目当てで訪れているのです。コロナ明け(実は根強く続いており、行政が実数を把握していないとしていますが)での
訪日外国人は23年度の暦年前年比は500倍以上の人数なのです。
このことを見ても、地方の百貨店の将来は見えないのです。最近は山形屋のADRも小職は
延命措置(一過性)にしか過ぎないと見えるのです。過去のそごうの再生や他の百貨店を見ても、まだまだが行政も助けてくれののですが、他力依存」なのです。頑張っている(上野松坂屋の「もったいない催事」や京阪守口店の「自主編集売場」)店もあるのですが、自ら答えを出そうとしている近鉄百貨店(あべのハルカス本店以外は百貨店ではない)等は新規事業のフランチャイズ事業も含め、ある程度見えるのです。体力のあるうちに他の業態に転換をされるべきなのです。ビジネスの基本は病気と同じ「早期発見(予測)早期対策」ですから、
都心百貨店も外商強化とインバウンド頼みのみでは将来は見えす、外商売上は全体の20%程度に満たず、倍にしても半分もいかないのです。将来の繋ぎとして活用するものはやぶさかではないのですが、将来が見えているのは甚だ疑問です。最近ブログに未記載しました「モノとコトのバランス」をご一読下さい。
最近大手百貨店のTOPが変わり今までの方針から、大きく方向変換をしそうな動きです。勿論過去の方法のみではなく、新方法での方向変換の様ですが、所詮コンテンツ(モノ)磨きお意外に道はないのです。「利は元にあり」なのです。リスクのない所に利益はないのですから
山形屋の再生案にデータの活用で「弱年層の顧客開拓ができる」との事ですが、過去の大手も地方百貨店もこの能書きは言い尽くされてきているのですが、どこの企業も出来ていないのです。要はカードデータを含め、品番別・色・サイズ別データは売上の50%も取れていても、
全体の半分弱程度なのです。このデータで判断する売場が全体の半分弱であるなら判るのですが、そのようなコトは不可能なので、実質できていないのです。
売場構築を世界で左利きが一番多い比率(9%)の日本でのビジネスなら、どのような売り場が良いのか?9%のために左利き用の売場面積(倍)はとれないので。
小職がいつも提言しています
1,買いやすく、売りやすい
2.買い易く、売りにくい
3.買いにくい、売りやすい
4.買いにくく、売りにくい
の順番で、現状の3から当面2に変更しては、いかがでしょうか?
販売員の接客時間は1日のどのくらいなのでしょうか?接客していない時間のために、売場があるのでは?
大手百貨店には消化メインのため、売場構築、商品レイアウトのマニュアルでさえなく、メーカーの販売員が売るので、メーカー任せが横行しているのです。過去は売り場貸しでも、自社の「売場はこうあるべき、売方もこうあるべき」という指針が存在していたものです。間違っていることも多かったのですが、
別の某大手百貨店などはアウトドアのトレンドが流行していた時に、秋冬ならアースカラーや春夏ならナチュラルカラーを売り場の統一カラーとし手採用すべきですが、色名での指示があり売場は「GREEN」でのディプレイをとの事でした。ブランドによっては、MINRGREENもあり、ダートマスグリーンも、もスグリーンもあり、系色がまちまちになり、気持ち悪い売り場になるので、考え直した方がと提案しても通らなく、文句の言ったところはメーカー任せになったのです。
不思議でした。自分の売場に意志がないのです。
現在は自社・自店がこれからどうあるべきか、それに向かって現状からどう進むべきかを構築する必要に迫られてきています。経済環境は間違いなく変化の兆しが見えています。どう変わるのかは別として、その中での自社・自店は何をすべきかが問われているのです。
是非とも、健全なる企業経営に向けて、早急に改善・改革される事を祈念致します。
弊社へのご連絡は、HOME-PAGEのお問合わせより、お願いします。