北村 禎宏
この夏二度目の欠航
台風20号による欠航のため、新幹線を使って這々の体で自宅にたどり着いたのは先月23日のこと。東京での三連登の後、大阪での登壇に備えての移動だったので、体力的にはきついものがあった。
先週金曜日、これまた東京での三連登の後、新千歳からの機材が到着せずピンポイントで私が予約した便のみが欠航。迂闊にもメールを確認しないまま羽田まで行ってしまったので、およそ一時間をロスして新幹線に代替。
翌日は休日とはいえ、エネルギーを出し尽くした三日間の後、18人のキャンセル待ちの後ろにつくギャンブルはできなかった。
15年以上、1500回を越えて搭乗していれば5年に一回、500回に一回という確率なので、何か異常な状況であるとも言えない。たまたまだ。
先週と今週の当該研修は、2008年に初めてお世話させていただいた二年目社員を対象にした3日~5日にわたる大型合宿研修なので、私にとっては最も力が入るプログラムの一つだった。当該研修の修了生から私の塾生も生まれている。
それにしても、受講生の三拍子には恐れ入る他ない。受講態度良し、学習意欲高し、学習能力良好。さらに付け加えるならば、インタラクション力も抜群である。
二年目に限らず、幅広い世代の方々と様々なコンテンツをご一緒させていただいて、おそらく3000名に近い延べ人数になると思うが、おしなべてその傾向を感じる。
重要な社会インフラを支える大企業の人材ポテンシャルとしては安心な限りであるが、果たしてアパレル業界はいかに?彼ら彼女らを見ていると、多くのアパレル企業が採用したいだろうなと感じられる人材は少なくない。その一方で、アパレルを志望するだろうなと拝察されるキャラとモチベーションの人材はほぼ皆無である。
産業破壊は目の前に来ていると河合拓氏にばっさり切って捨てられたアパレル業界であるが、メンテナンスとクリエイトの源泉になるはずの人材のスキルとキャラが偏りすぎていることが致命的だ。
ボード層には多種多様な人材がジョインしてきているが、新卒や若手すなわちプロパーとして30年後を担う人材がまったくもって充足されていない。どうしたものだろうか…。