北村 禎宏
2018
29
Aug
官僚のロジック
多くの民間企業が社会的責任を第一義として障害者雇用に努めてきたが、官僚たちの発想はどうも異なっているようだ。
民間事業者の選択は三つあると考えられる。第一はまったく無視する無関心系。第二は目指しはするが、実態がともなわずとどかない系。第三は、多大な努力とコスト負担を吸収して到達できている系。それぞれの事情の下に、一定のオンライン上の企業努力がなされているものと推察される。
その一方で、官僚のロジックはオフラインにある。かかる社会を標榜して施策を主導している官が法定基準を下回っている実態があろうはずもなく、あってはならないと考える。
あろうはずもなく、あってはならない事態を回避するために、ありとあらゆる都合の良い状況や情報をフックにして辻褄を合わせていく。彼らにとって実態という意味でのファクトが重視されることはなく、ファクトを暗示する契機となる情報が霞としてでも存在していれば、それで良しとなる。つまり実態としての意味情報ではなく、実態を見せかける形式情報さえととのっていれば、完結する世界に住んでいる
異星人が官僚だ。
多くのストレスをかかえながら前向きに努力を続けてきた民間企業の人事担当者はいかなる思いでこの事実を受け入れているのだろうか。わしもそれでいこ!とだけはならないで欲しい。