マサ 佐藤
52週?365日考えるべきことは??
★そもそも52週MDの定義って何だろう??
最近、改めて感じることは、一体「52週MDって何だろう?」ってことです。そんなことを思いながらも10数年前の私も、その言葉に踊らされた1人です。
そもそも「MD」とはマーチャンダイジング・マーチャンダイズ。商品計画・商品政策・品揃え計画等の意味がある言葉です。
ということは?52週MDとは?毎週。ブランド・ショップ等の商品計画や品揃え計画を考え実践するということになるのでしょうか??
★週単位で本部が商品計画・品揃え政策を事前に考える必要があるの??
私も10年程度の店頭での販売経験がありますが、毎日店で販売の仕事に従事していると、毎日「売上」のことが気になってしょうがありません。となると?新商品が入ってこないと不安になり、売上の上下≒店頭の鮮度と考えがちになります。私も昔はそう考えていた時期がありました。
しかしながら、よくよく考えると?かなりの額を買って頂けるお客様でも毎週コンビニのように、同じ店に来るの??という疑問が湧いてきます。ということは、人気商品がある一定の期間。金太郎飴のように売り続けた方が、「多くのお客様が獲得できるのでは??」と。(そのことを自分が初めて任されたブランド・ショップで実践してみた。)
また、52週MDと言う言葉が先行だけすると?どうしてもその文言を信じた組織の1商品辺りの販売期間は短くなりがちです。(毎週商品計画を考えているわけだから、自ずとそうなる)
となると?本部の仕事量が増え、仕事のための仕事をした気になる。また、店頭ではレイアウト変更作業・在庫管理作業等の仕事が増大し、昨今の販売員を減らされる状況では、接客等でお客様に向き合う時間が少なくなります。
★(商品の)販売期間を短くすると、高い精度での仕入発注が必要??
また販売期間が短くなるということは、仮に(圧倒的な)売れ筋商品が出た場合。すぐになくなります。(売れ筋商品と気づかぬうちになくなることも)また、現状のこの業界で在庫を抱えているメーカーは少ないですし、追加しても2か月以上かかる状況であるということは?販売期間を2か月以内した場合、商品の追加はできないということです。(商品の販売期間を定めていない組織は多々ある)
販売期間を短くし、常に鮮度を優先することが必要なブランド・ショップもレディース中心に多々あることでしょう。そのことが、売上に直結するのであれば、52週MDも必要になってくるかもしれませんが、その場合は初回発注の(圧倒的な)精度の高さが求められます。(フラットの数量をつけると、売れ筋がすぐになくなり、薄く広く在庫が積みあがっていく)
さらに未だに組織独自のどんぶり勘定が蔓延る業界で、MDの管理に必要な数値の項目を週単位で管理できるのかも疑問です。
★52週。365日商品・現場(店頭?EC)のことを考え分析すべき。
このようなことを言うと?商品の売上等の分析は毎週している。週の商品配置計画・指示は毎週出している等の反論が来そうですが、これははっきり言うと現状この業界の殆どの組織が行っていることですし、当たり前のことです。むしろ商品分析等は毎日行え!!と声を大にしてい言います。
また昨今の気候の変動が激しい時代。そのことにフレキシブルに対応できるように、商品手配・気候変動における販売チームとの連動等の事前準備が必要ですし、365日。そのことに敏感になっておかなければなりません。
上記にようなことを実行するのらば、52週MDありきの仕事をするのではなく、自分たち組織の顧客のニーズに合ったMDを考え設計すること。そして、気候等の外的要因にも対応できるよう、常に店頭・現場にアンテナを張っておくこと。またフレキシブルに顧客のニーズにあった商品を提供できるよう、MDスケジュールを組み、しっかりした事前準備を行うこと。そして、自分たち組織の手段に溺れないこと。このことが何よりも言葉だけが先行する「52週MD」よりも、すべきことではないでしょうか?
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