マサ 佐藤

2018 17 May

手段や仕組みを変えても結果は同じ??

★このブログではMDのことをごちゃごちゃ書いているが...。

私のこのブログでは、数字・算数的な側面からみた、現状のアパレル小売業のMDの問題点やその解決策?などを毎回ごちゃごちゃと書いていますが、そのことを意識してみたり、または参考にしてみたりしても、組織の問題がそう簡単に改善されないのが現状ではないでしょうか??

 

どのような手段を用いるかは、組織によって相対的に変化するものであり、組織にとっての「ベター」の手段は見つかっても、「ベスト」の手段はありません。またその「ベター」な手段というのも時間の経過とともに変化するものであります。

しかも仮に組織にとっての「ベター」な手段が見つかっても、そのことを実践することが、手段を見つけることよりも難しいものです。

 

また組織の規模が大きくなればなるほど、組織の人数が増え組織内の部署も増える。そして構造も複雑化してしまいます。

このような場合。組織の縦構造をなるべく短くし、とくにボトムアップから新しい手段・方法論に耳を傾ける体系を構築したり、各部署で明確な権限と責任を与えることが重要なんてこともよく言われます。

 

しかしながら、このことを手段として実践しても前述したように実践することは簡単ではないということです。

 

★実は組織の状態を可視化できていない??

組織にとっての「ベター」なMDの手段が理解できているのに、なぜ実践できないのか?

それは、間違いなく組織内の「人の意識」の問題であるということにつきます。

 

例えば、MDを実践することにおいて最も大事なことは、その組織の状態が可視化されているということです。

「売上」だけは全員が把握しているが、先の仕入金額・現状の在庫金額が把握できていなければ、その組織の先行きは暗いものとなります。

 

組織の状態を可視化するのに必要なこととは??

・同じ言葉・言語で話すこと。

・同じ指標・帳票で見える化すること。

・誰がどのような仕事を現在行っているのか、全員が理解・把握していること。

・「担当者に聞かないとわからない」ということを無くすこと。

 

ざっくりというとこのような感じでしょうか。

そして、この業界のMDでよくあることとして、「担当者にしか理解できていない」ことが多くあるというのは、よく見かける光景です。

★「担当者に理解できない」事柄が多い組織は、何も見えていないのと同じ。

例えば、バイヤー等は「今どのくらい仕入金額を発注しているのか?」を忙しいことを理由によく隠したがる人がいます。また上司がそのことを聞き出さないのも問題です。ましてや、全員が見る帳票に実際の金額金額やこれからの発注予定の金額を適当に書いているなんてこともよくあります。

なぜそのようなことが起こるのか?というと?それは「自分の仕事での地位を守りたい」という意識が働くからです。

どんな仕事でも、そのことに長年従事し慣れてくれば、人はその仕事自体を「守る」という意識が働きます。結果的にどんな小さな仕事でも、そこに(個人としての)「既得権益」が産まれるからです。

 

そのような状態になると、もはや組織としてのMDの可視化は不可能です。

期中MD。とくに数字関連で大事なことは、「終わってしまった過去にグダグダと時間を使うことではなく、そのことから先の未来をより良くする”最適”な手段を表現しなければならない」ということです。

そしてそのことを基軸に具体的な手段を考え、各メンバーに共有。そして実践しなければなりません。そのためには「担当者にしかわからない。把握できていない」などということはあってはいけません。

 

最後に、どんなに良い手段を考え・実践しようとしても、そのことが出来ないのは結局人の「意識」の問題です。

だからこそ、組織の何かを変えようとするのであれば、「手段」や「仕組み」ばかりを考えるのではなく、その仕事に関わる人たちの意識を変えることも同じように考え、実践することができなければ、それは「絵にかいた餅」でしかありません。

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