マサ 佐藤
簡単に分解するだけで景色は変わる
★売上という数字はどこまでも分解できる?
世に存在するどのような職種・企業等の売上は分解して考えることができます。例えば小売業であれば
”売上=(買上)客数×客単価”
に分解できるのは皆さんもご存知の通りです。
しかしながら、この公式を利用し目標立案を行っている組織が、意外に少ないのもこの業界の現状でもあります。以下ある事例を持ち出して考察してみると??
年間売上予算1億円のショップが、過去データを参照した上で、客数・客単価の目標を立案した。
(売上)1億円=(客数)5000人×(客単価)2万円
そのショップの店長は更に公式を分解し目標を考えてみた。
・1日の平均客数(5000人÷12か月)÷31日=約13人
・店舗での買上率目標を10%に設定→約13人÷10%=約134人
・営業時間は8時間なので→約134人÷8時間=1時間平均17人の来店
という数値をはじき出し。本社のPR部門と連携し、1日約134人来店してもらえる具体的な施策を、本部と店舗が役割分担を明確にし、すべきことを立案した。
更に、買上率目標も本部と連動し、クーポン等の販促施策のタイミング・時期をなどを打ちあわせた。
店頭でもスタッフの経験に応じた具体的な販売施策・目標を立案し、更に本部と連携し販売方法(VMD・打ち出し商品)の摺合せを行った。
また、客単価を1点単価×SET率と分解して考え、具体的な施策を客数目標と同様。分解して目標設定をした。更に、過去数年の分析を行い、本部側のMDの問題点まで指摘した。
このように考えると、遠く見えた売上目標もなんだか「行ける気がする~」とならないでしょうか??
★投資する際も分解して考えることが重要だ
また、この業界は社員教育にあまり力をいれたがらない傾向にありますが、以下のように考えたらどうでしょう。
”某企業はMDの精度を高めるため、講師を呼び勉強会を企画した。参加メンバーは10人。1日6時間を計3回行うことにした。それにかかる料金は1回15万。15万×3回=45万の投資になる。”
このことを費用対効果で考えると、45万以上の粗利益高が増加すればということになる。今回は80万の粗利高増加を目標に設定した。
”年間粗利率45%の組織であれば、売上が80万÷45%=178万の売上アップ効果があればよいということになる。これを年間目標だとすれば、1か月辺り、約15万の売上アップ効果。1日辺り4,800円以上の売上アップ効果があれば、その講義は効果があったということになります。”
設備投資やその他の投資もこのように考え、効果を具体的な数値目標として捉えることができれば、適切な投資をすることができるということにならないでしょうか。
★実務者の「やる気」起こさせるには?
この業界では、未だに見た目だけな派手な投資。「感性・感覚」に頼った無謀なチャレンジ・達成不可能な高すぎる目標とそのことに伴う「根性論」の横行。また、抽象的な表現。浸透していない横文字の多用で、実務者たちを混乱させています、このような状況から脱するためにも、ありとあらゆるものを分解して深く考え、物事を実行するこのことが重要なのではないでしょうか。
どんなにうまい松坂牛でも、調理した肉を塊のまま提供し、かぶりつくような食べ方しかできない肉はおいしくありません。細かく切って調理するからこそ、その肉の味を堪能できるのです。
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