マサ 佐藤

2017 28 Dec

長所まで棄ててしまっては意味がない

もうすぐ2017年が幕を閉じようとしていますが、皆さんのこの1年は如何でしたでしょうか?

私自身は、この1年様々な経験をすることが出来、少しではありますが成長出来た??1年でありました。

 

★時代の変化に応じて手段は常に変化させなければならない。

ここで話は変わり、私はこのブログで常々「変化することの重要性」を書いています。

ここ10年の時代の変化は、私にとってもついていけないものも多く、とくにIT等にテクノロジー関連には疎く、置いて行かれることもしばしばです。

 

しかし、「自分の所だけは大丈夫」という楽観的観測をし、変わらないこと。とくに手段を変えないことを良とする組織・人は、あっという間に時代に呑み込まれる時代になりました。

実際このことは、この業界の殆どの組織・人が理解していることであり、それぞれが今後も生き残るために、顧客の要求に合わせ、変化する努力をしていることでしょう。

 

★変えてはいけないものまで変えてしまった?

しかしながら、変革をする際に変える必要のない長所まで変えてしまう企業・組織があるのも、こんな時代の常です。例えば、リブランディングで成功しているようなブランドはその長所を変えていません。そもそもの根本・長所はそのままに、解釈やPR。販売の手段等を変えたことによりリブランディングに成功しています。

 

★長所を棄て、変革に失敗するようなケースとしては?

例えば、カタログ通販会社が、時代の変化に応じて、EC売上高を上げようとして、カタログ通販用とは別のMD設計を組み立てようとする。

”これは、カタログの場合だと、ページ数の限界や発行期間の関係により、ある一定の期間は同じ商品を売り続けなければならないが、ECの場合だと無限に商品を展開できる。また、新商品をカタログよりも早く展開できる。”

このことに合わせMDを組み直すということです。これは間違いなく失敗は免れないでしょう。

 

次々に新商品を出すということは、投入アイテム数が増え、1アイテム辺りの発注数量が減ることにも繋がります。そうなると様々な弊害をもたらします。(人件費・原価・値入・商品管理面等)おそらく投入展開商品が増えすぎたが上に、MD管理・運営も難解を極めるので、共倒れに終わる可能性が高いと推測されます。

 

そもそも歴史的にみても(戦力に見合わない)2方面作戦は愚策でしかないのです。

 

もし、EC売上を伸ばしたければ、MD自体をECに合わせ別軸でMDを構築するのではなく、元来持ち合わせている長所を活かし、長期・短期目標を具体的に掲げ、ECだけみるのではなく、ブランド・ショップの全体の成長戦略を練り・実践すべきです。長所としては??

 

・カタログ通販で持ちえた顧客データをフル活用する。

・カタログ通販で養った商品の見せ方を、うまくECサイトに落とし込む。(隣の芝生は青く見える的な思考を止める)

 

等他にもあるでしょうが、上記のことなどが考えられます。また戦略を練る際は、客観的に自分たちの長所を見つめ直す場も必要でしょう。

 

★当事者・自分たちが感じている長所は実は長所ではない??

では、自分たちの長所を見つめ直す。見つける際どのようなことを意識したらよいのでしょうか?

 

私自身の経験からいうと、私自身が長所だと思っていた長所は、その殆どが長所ではありませんでした。そのため、独立してからも、仕事が安定するまで多くの時間を要してしまいました。

そのときに、 「(個人的に)MDの基礎的なことを教えてもらえませか?」と、私自身が苦しい状況のときに声をかけてくれた後輩のハネダケンサクくん(現在はアパレル業界を半分離れてしまった)が私に言ってくれた言葉。「マサさんは話が解り易いので、理解しやすい。」と言ってくれた言葉がヒントになり、現在の仕事に繋がっています。

 

長所というものは、あくまで他者(顧客)が褒めてくれる。認めてくれることを長所と捉えることです。自分たち自身が感じている長所・得意なものは、そのほとんどが他人から見れば長所ではない!ということを認識し、注意を払わなければなりません。

他者からの客観的な意見・進言を真摯に捉えることで、その組織・個人の本当の長所というものが見えてきます。(聞く必要のない人も多く存在するの事実ですが...(笑))

 

そして、その長所が、組織・人として認識・理解できたら、時代の変化に応じて手段を常にアップデートさせる際、決して棄ててはいけません。むしろ、長所が活きるような変化・変革をすべきなのです。

このブログが、改めて読者の皆さんが自身、そして自身の所属する組織の長所を見つ直す、よいきっかけになればと存じます。

では、皆さん良いお年を!!

 

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