マサ 佐藤
MDは販売に期待してはいけない??
8月24日(金)夕方。大阪にてあの南充浩さんとトークイベントを開催することになりました。
皆さま是非足をお運びくださいm(__)m
★本部は売れない?売れ残るのを販売の責任しがち...。
この業界でよく見かける光景として、商品が売れなかったり、売れ残ったりすると「昔と比べて(商品を)売ること、消化することがヘタクソになった」等と言い、その要因を、店等の販売側。そしてDB(ディストリビューター)の責任しがちです。このような経験をされている方は現状も多くいらっしゃることでしょう。
しかしながら、売れ残る要因の殆どは本部。MD・バイヤーの方に問題があるのは間違いありません。
では、商品が売れ残る要因にはどのような要因があるのか??というと?
A 商品・品揃えそのものの問題
B (現状の)売上に対して仕入が多すぎる
C 組織としてもチェック機能の問題
D (期中での)適切な粗利・在庫コントロールができていない。
細かいことを言えば他にも色々あるのでしょうが、上記のような問題が主だということです。もう皆さんにもお解りの通り、「在庫の残る要因」の殆どは本部。特にMD系の本部の側に問題があります。
★商品が良くなければ、現場もどうしようもない。
上記のAに関して言いますと。以前にもこのブログの書きましたが、MDにおける「商品」と「数字」は車の両輪です。しかし、商品だけでも実は片輪走行は可能で、商品さえ顧客に支持されれば爆発的にヒットする可能性はあります。(しかし長くは続かないだろうが...。)
そもそも、顧客に支持されない商品を作る・仕入れときながら、店頭に「何故売れないんだ!お前らの売り方が悪い!」等と言っても、どんなに優れた販売員でも、そんな商品を売ることができる筈もありません。
Bに関して言えば、ミニマム通り商品を仕入れば、必要ない余剰在庫が最初から確定しているということであり。そのことを無視し、現場に責任を求めるようなMDはすぐに職を辞するべきでしょう。
Cに関して言うと、自分たちでさえ現状の在庫水準等の理解が適当で把握できていない訳ですから、本部の職務怠慢です。
Dはタイムセール・クーポンをむやみやたらに連発するように、根拠のある期中コントロールなどそもそも本部が出来ておらず、ただただ現場(店頭)を疲弊させるのみならずか、大幅なセールしても余るような組織として姿勢・体系そのものがマーケットからの退場を意味しているということです。
★MDならば「自動販売機」を目指せ!!
MDやバイヤー敷いてはデザイナー等の商品系の職に携わるのであれば、目指すところは?
”自動販売機でも売れる商品を品揃えする”
ということではないでしょうか?
要は商品を作る・仕入れる・品揃えする段階から、販売側に期待を寄せるなよ!ということです。
商品系の仕事に携わる人が、最初から販売側に”売上”を期待するということであれば、ある意味、その職務を放棄したのと同じです。確かに価格が上がれば上がるほど、販売側の力なくして売れることはありませんが、それでも目指すべきとことは”自動販売機”でも売れる商品を品揃えすることです。
何故ならば、そういった意識をもたない限りは、MDの仕事に責任を感じることもないでしょうし、いつまでたっても商品系の仕事の問題点・非に気づくことができないからです。
逆に販売側の立場で言えば、全く売りようがない商品を売ることはまず不可能ですが、競合他社と商品の差が大してなかったり、少し劣っていたとしても、それを販売側の力で売れるようにすることが、仕事の目標でもあるでしょう。
★MDの仕事は販売側の売る環境を整えるのも大事な仕事
だからこそ、MDは商品の発注をすれば、販売側の黒子に徹するしかありません。少しでも販売側の環境が良くなるように、様々な面でサポートしなければなりません。
例えば、土日型の店に、土曜日大量に商品を送り込むのは販売側からしてみたら迷惑この上ないものです。ECにしても、商品の納品スケジュールが事前に解っていなければ、撮影や商品アップする作業も後手後手に回ることでしょう。
また、商品が店頭から溢れ出るのは、店頭側の作業が最も増える行為です。更に、商品の事前情報や発注数量からの、1店舗辺り1日平均売れる枚数等事前にインフォメーションすることも大事です。
そういった、販売側からみてしてほしいこと。してほしくないこと。を事前に察知し、販売側が気持ちよく売ることのできる環境を整え、本部と現場が一致団結し同じ目的に向かう体制を作ることも、発注権限・価格決定権限があるMDの大事な仕事なのです。
★MDと販売。互いの職務の目標は別かもしれない...が。
MDの職務の目標は”自動販売機でもれ売れる商品を品揃えすること”です。また、販売側は”どのような商品でも(顧客に満足してもらい)多く売ること”であることでしょう。
そして、この相反する仕事の目標がいい具合にかみ合ったとき、そのブランド・ショップはお客様に支持されることになります。しかしながら、全く買うに値しない商品であればどんな優秀な販売員でも、その商品を売ることは不可能です。
もし仮に、MD・バイヤーの仕事の全うしたいのらば、販売側に売れない・在庫が残った責任を押し付けるのではなく、自分たちが自分たちの仕事の非を常に気づけるような心がけでいなければなりません。
それでも自分たちの仕事の非を認めたくない。という姿勢の商品系(MD・バイヤー・デザイナー等)の人がいるのであれば、即刻この職務から足を洗ったほうがいいでしょう。
ファッションMD講義。マネジメント講義「正羽村塾」企業・個人問わず、受講受けつけております。ご興味のある方は下記リンクをクリックしてください。
私の記事はfacebookでもご覧いただけます。気軽にフォロー・友人申請してください。
https://www.facebook.com/masafumi.sato.777
この度はブログをご覧頂きありがとうございます。次回もどうぞよろしくお願い致します。