須田 祐司

2018 05 Feb

海外ビジネスのパートナー

[海外ビジネスのパートナー]


先週、月~火で東京、水~土まで北京で、土曜の深夜に上海に戻ってきた。


その時の羽田北京便にて、預けていたスーツケースが破損...



北京空港の航空会社窓口にて破損証明を出してもらい、修理対応を依頼。



海外でビジネスをしていると、度々こうしたスーツケースの破損に見舞われるが、空港内の航空会社窓口に行って破損証明をもらえば、基本的には無償での修理対応をしてもらえる。


仮に航空会社が修理をしてくれない場合でも、海外旅行保険やクレジットカードの保証を使えば、まず問題なく綺麗に直って戻ってくる。


何れも空港の手荷物受取所にある航空会社窓口で、利用した航空会社の破損証明をもらう事が必須。


以前雑誌のコラムでも書いた事があるが、スーツケースは良いモノを買って長く使う事をお勧めしている。



RIMOWA(リモワ)、GLOBE-TROTTER(グローブ-トロッター)、ZERO HALLIBURTON(ゼロハリバートン)、TUMI(トゥミ)...今の世の中には様々な良いスーツケースがある。


僕はずっとRIMOWA TOPASのオールブラックモデル''STEALTH"を愛用しているが、収納性は勿論のこと取り回しも非常に楽で、今では欠かす事の出来ない海外ビジネスの大切なパートナーになっている。


[RIMOWAについて]


RIMOWAの歴史は、1898年に創業者であるポール・モルシェックがヨーロッパの上流階級向けに革製の旅行鞄を作る工房として創業したところから始まる。


1930年に息子の代に移り、RICHARD MORSZECK WARENZEICHEN(リヒャルド モンシェック商標)と社名を改め、その頭文字をとってRIMOWAという名前がこの世に誕生した。


牛皮をメインにした高級旅行鞄の生産は、第一次世界大戦で皮の品不足が深刻になり、アルミニウムを使った鞄作りにシフトした。


そして第一次世界大戦終了後にドイツ国防軍装備調達局の要請により極地や熱帯での作戦に耐える専用コンテナの開発に着手、当時のドイツ最新鋭航空機「ユンカース52」の外版設計技術が参考となり、1935年にTOPAS(トパーズ)の原型となるアルミニウム製トランクが完成、1937年に製品化され一般市場に向けて発売されている。


[旅慣れ感]


"旅慣れ感"は場数と経験に比例するが、それを表すのが使い込まれたスーツケースだと思う。


簡単に買える安価なスーツケースは、大抵使ううちに壊れる。


壊れてもパーツがなかったり修理費用と再購入費用が変わらなければ、また新しいものを買う。


僕も十数年前、初めての海外出張の時にはドンキで安価なスーツケースを買い、海外初心者丸出しで日本を飛び出した。


ピカピカの安価なスーツケースほど、海外ビジネスの初心者感を表すモノもないだろう。


日本国内で日本人相手に日本語でビジネスをするのとは、訳が違うのが海外ビジネス。


真のグローバルリーダー、グローバルプレーヤーとして活躍する為には、安価なスーツケースを使っているようでは海外では戦えない。


この先何度も、海外を旅しようと思うなら、これからも海外を舞台に挑戦し続けようと思うなら、無理してでも早いうちから良いスーツケースを買って、じっくりと使い込んで行った方がいい。



[見られ方を意識する]


海外ビジネスをする上で、現地パートナーの存在は非常に大きい。


言語も文化も、習慣も商習慣も違う国で、いきなり違う国の会社、違う国の人間が来て簡単にビジネスが成功するほど海外ビジネスは甘くない。


資本的な問題も政治的な問題もある。


そこで、現地の有力なパートナーと様々な形の提携が出てくる。


そんな時に、大切な商談や会食の場にピカピカの安価なスーツケースを持ってキョロキョロしながら現れたら、相手にどう思われるだろうか?


そして逆に、見るからに使い込まれたボコボコで傷だらけのスーツケースを持って"旅慣れ感"たっぷりに颯爽と現れたらどう思われるか。


ビジネスはあくまでも人間と人間がするものなので、first impressionfeelingは意外と重要になる。(特に海外ビジネスではその傾向が強い)


相手にどう思われるか、どう思われたいか(どう思わせるべきか)...つまり自分の見られ方を意識する事は、海外ビジネスのパートナーを獲得する上で非常に重要な要素となる。


そういう意味でも、"旅慣れ感"たっぷりな使い込まれたスーツケースは、海外ビジネスに欠かせないパートナーだと言える。


一朝一夕には醸し出せない"旅慣れ感"だからこそ、様々な経験を重ねる上でスーツケースにもその一つ一つの歴史を刻んでゆければ、そのスーツケースは海外ビジネスをする上での一生涯のパートナーになっていくのではないかと思う。


打算でも計算でもなく、例えばこうしたこだわりを持って生きることが、意外な場所で人生やビジネスを切り拓くキッカケとなったりするから...


モノもオモイも、こだわりを持って大切にしていきたい。


ファッションビジネスに情熱を